ニュース
ESET 日本での事業展開を拡大 100人以上の企業を開拓へ
2012/06/07 10:49
週刊BCN 2012年06月04日vol.1434掲載
ESETは1992年、中央ヨーロッパのスロバキアで設立。もともとコンシューマ向けのアンチウイルスソフトを主な商材としていたが、ここ数年、セキュリティ市場を取り巻く環境の変化に対応し、法人向けビジネスの展開を拡大している。
同社は2年ほど前に、成長戦略の一環として、アジア太平洋地域の市場開拓を方針として掲げ、シンガポールにESETアジアの拠点を開設した。日本では、2003年からキヤノンITSを、ESET製品の販売やサポートを手がけるパートナーとしている。ESETアジアのエヴァ・マルコヴァCOOは、「キヤノンITSとの連携を強めることによって、2009年からの2年間に、日本での売り上げを42%伸ばすことができた」と、自信を示す。
調査会社のミック経済研究所によると、ESETは現在、国内のアンチウイルス市場で約10%のシェアを維持しているという。同社は、従業員数50~100人のSMBを主要ターゲットとしているが、SMBに加えて、東京大学や鹿児島大学にセキュリティソフトを納入するなど、文教市場で存在感を高めている。マルコヴァCOOは、「日本でのビジネスの拡大に向けて、今後、ターゲット市場を広げ、100人以上の企業の開拓に注力して、シェアを伸ばしたい」と展望を語る。
ESETは日本以外にも、中国や台湾などアジア各国で事業拡大を加速化している。マルコヴァCOOは、「アジア各国でビジネスが活発化し始めており、市場開拓が順調に進んでいる」との見解を示す。(ゼンフ ミシャ)
- 1
関連記事
キヤノンITソリューションズ ESETでパートナー支援策を展開 独立系SIerを獲得し、中・大企業狙う
<キヤノンITソリューションズ「ESET NOD32アンチウイルス V4.2」導入事例>「軽快動作」が導入の決め手に 端末起動を50%高速化、遅い・重いを改善
<Industry Chart 業界の今を俯瞰する>アンチウイルスソフト 市場は成熟、価格勝負の様相に 主要メーカーのチャネルは類似
ESET社とキヤノンITSが日本の法人市場に本格参入 法人向け販売体制とソリューションを強化