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リタール、専用クーラーや消火・監視システム、PDUを備えた新ラック、“マイクロデータセンター”の構築に
2012/05/01 10:49
独リタールは、1961年設立の産業用エンクロージャ(精密機械などを格納するきょう体)メーカー。1988年に日本法人を設立し、国内で営業活動を開始した。グローバル戦略として、数年前からIT機器用ラックの開発・販売に力を入れており、ヒューレット・パッカードやデル、IBM、ネットアップ、シスコには、ラックをOEMで提供している。
「Smart Package」は、きょう体に冷却装置、消化システム、監視システム、PDUを搭載したIT機器格納用のラック。ラインアップはハーフサイズ(24U)とフルラックサイズ(42U)の2種類で、価格はハーフが210万円から、フルラックが410万円から。
ラックは外気環境の影響を受けにくい密閉構造で、ホコリや水の侵入を防ぐ。産業用の特別なクーラーを備え、消火システムは人に害を与えずに安全・効率的に火を消すことができる「NOVEC1230」という消火薬剤を使用。火災を事前に感知する機能も備えている。監視システムでは、温度・湿度・振動・漏水状況の遠隔監視が対応する。PDUは100Vや200V、15~30Aなど、幅広いラインアップを揃えた。
高村社長は「『Smart Package』があれば、“マイクロデータセンター”を簡単につくることができる。メインのターゲットは、サーバールームは構築できないが、サーバーを設置する必要があるブランチオフィスや工場で、年間で数百台は出荷したい」と話した。
発売に先立ち、リタールは大手ディストリビュータのネットワールド(森田晶一社長)と販売代理店契約を締結している。ネットワールドは、サーバーやストレージ、仮想化ソフトを組み合わせた仮想化ソリューションを「Smart Package」に搭載して販売する。(木村剛士)
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