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パナソニック電工IS EMSソフト販売を10倍に 厳しい電力事情に対応
2012/04/12 10:49
週刊BCN 2012年04月09日vol.1427掲載
「eneview」は、パナソニック電工ISのなかでERPやシンクライアント、ビデオ会議システムなどと並ぶ有力商材である。昨年度上期(11年4~9月期)では売り上げベースで220%余り伸びた。パナソニックグループは電力消費や温度・湿度などのセンサ技術に強く、「eneview」はこうしたグループの技術を積極的に結集していくことで差異化を図る。販売面では、EMS事業を重視する保守サービス会社などとの連携を強めていくことによって、チャネルの整備を進める考えだ。
ただし、課題もある。電力消費を計測して可視化するモニタリング中心のEMSでは、最終的には人の手で節電を実行しなければならない。このため「まずは電気を使っている人の意識改革と、電力消費を抑える行動を起こしてもらうことが欠かせない」(パナソニック電工ISの藤田桂一・新事業企画グループ長)要素となる。つまり、モニタリング系EMSを導入しても、行動につなげなければ節電にならず、顧客満足度を下げかねないのだ。
同社では「eneview」の納入にあたって、まずは部分的な可視化を行ったうえで、事業所ならば従業員、大学などでは学生といった電気を使う人がどのような行動を起こせば節電につながるかの検証コンサルティングサービスを重視する。販売面でもこうしたサービスを提供するベンダーとの協業を進め、「eneview導入によって確実に電気料金が下がり、投資対効果が見込めるようにする」(木原正人・新事業企画グループエキスパート)ことで販売増につなげていく考えだ。(安藤章司)
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