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SAPジャパン、事業戦略を発表、15年までに売り上げ全体の40%をチャネルビジネスで
2012/01/31 20:04
SAPは、2011年度(12月期)のソフトウェア売り上げが、前年度比25%増の39億7000万ユーロに達し、過去最高を記録した。インメモリデータベースソフト「SAP HANA」の売り上げは1億6000万ユーロ以上、モバイル関連の売り上げが1億3000万ユーロ以上だった。
一方で、SAPジャパンの総売上高は21%増の6億2500万ユーロだった。ソフト売り上げは35%増、ビジネスアナリティクス(BA)関連売り上げは50%増、パートナーとの協業による売り上げは46%増と好調だった。「HANA」は世界売り上げの8%を占め、「グローバルでは4~5%。日本が市場の伸びを牽引した」(安斎社長)。認定コンサルタントは1000人弱増加し、約8000人を数えるまでになった。「HANA」のコンサルタントは、200人以上増えた。このほか安斎社長は、顧客満足度とパートナー満足度、従業員満足度のすべてが向上したことを紹介した。
2012年以降は、アプリケーションをはじめ、モバイル、アナリティクス、データベース、クラウド・コンピューティング市場を重点事業領域に設定。安斎社長は、「アプリケーション、モバイル、アナリティクスでは市場をリードしていると自負しているが、データベースとクラウドではまだまだリードできていない。将来、すべての市場でリーダーシップを発揮できるようにする」と述べた。
「HANA」は、五つのフォーカス市場のSAPソリューションすべてが基盤として利用。すべての製品開発部門に「HANA」タスクフォースと責任者を設置した。また、2011年の「HANA」はアプリやBAの基盤が中心だが、2012年はモバイルやデータベース、クラウドにも展開する。
パートナーとの協業強化については、共同ビジネス計画の立案と実践のほか、ERP以外の新規事業領域への協業拡大、Globalizationプログラムの継続推進、認定コンサルタントの増員を進める方針で、「2012年は認定コンサルタントの数を1500人は増やし、早く1万人を達成したい」(安斎社長)とした。チャネルビジネスの拡大を通じて、2015年までに、売り上げ全体の40%をパートナーとの協業で稼ぎ出す目標を掲げる。
グローバルでは、20015年度までに総売上高200億ユーロ超えを目指す。「このまま15%以上伸びていけば、達成可能だ」(安斎社長)。また、10億人のユーザー獲得やクラウドの売り上げを20億ユーロ(全体の10%)に引き上げる方針を示した。(信澤健太)
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