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富士ソフト、中国でのネット通販システム構築で中国有力ソフト開発企業と協業へ
2011/11/09 10:38
ShopExが開発したパッケージソフトは中国で約80万社が利用しており、中国ネット通販パッケージソフト市場で約7割のシェアをもつ。流通・サービス業向けのシステム開発を得意とする富士ソフトグループは、ShopExと組むことで、中国での日系ユーザー企業のネット通販システム構築ビジネスの拡大を目指す。
具体的には、富士ソフトグループで中国・上海や杭州に拠点を展開し、データセンター(DC)やアウトソーシングサービスを手がけるヴィンキュラムチャイナグループが、ネット通販システム関連の販売・運営代行支援を行う。ShopExは中国でのネット通販パッケージソフト開発を通じて得てきたノウハウを富士ソフトグループに提供し、日系ユーザー企業の取り込みに力を入れる。
当面は、2014年度までに累計10社にネット通販システムを納入し、6億円の売り上げを見込む。さらに、今回のネット通販が足がかりとなり、中国に進出している日系大手流通・サービスユーザー企業の実店舗のPOSから販売管理、ネット通販、コールセンター、物流などのトータルシステムの受注が上がれば、「売り上げ目標は大きく上振れする可能性がある」(富士ソフトの野澤仁太郎執行役員国際部長)という。
ShopExの李鐘偉総裁は、「流通・サービス業に強い富士ソフトの強みを生かすことで、日系有力ユーザー企業向けのビジネス拡大に弾みがつく。日系大手SIerと組むのは今回が初めて」と期待を膨らませている。
中国のネット通販は急成長しており、2011年には日本のEC市場規模を超える9.5兆円の市場規模になる見込み。富士ソフトの稲葉将・ソリューション事業グループ流通サービスソリューションユニット長は、「14年には約25兆円規模に達し、日本の約2倍になる」と予想する。ネット通販のユーザー数は年間20%を超える伸び率で、11年にはおよそ2億人、14年には日本の総人口の約3倍にあたる3.5億人に達する見通しで、富士ソフトは「日本の流通・サービス業ユーザーにとって、大きなビジネスチャンスになる」(稲葉ユニット長)とみている。
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