ニュース

<BCN Conference>地域活性化のポイントをSIerが議論、「得意分野」「ワンストップ」「アライアンス」などで掘り起こし

2011/10/14 10:37

 東京・港区の六本木アカデミーヒルズで開催中の「BCN Conference」。「各地域主要SIerのKeyPersonが語る 地域活性化と日本経済の発展」のセッションでは、インフォファーム(岐阜市)の辻博文社長とウチダシステムソリューション(札幌市)の山下司社長、エコー電子工業(福岡市)の小林啓一社長が、地域にある具体的なIT需要とITによる地域活性化のポイントを議論した。モデレータは、『週刊BCN』編集長の谷畑良胤。

 地域のIT産業の現状については、「2008年のリーマン・ショック以降、業務ソフトの販売単価が落ちている」(ウチダシステムソリューションの山下社長)など、厳しい声が相次いだ。エコー電子工業の小林社長は、「当社は食品業への業種特化で徹底的に攻める。得意分野にシフトすることが必要だ」と説いた。

 IT利活用の実態は、「投資対効果が見えなければ、企業は情報システムに投資しない」(小林社長)、「(IT利活用を促進するには)企業のトップと現場が共通認識をもつことが求められる」(山下社長)という意見が出た。インフォファームの辻社長は、地域ベンダーならではの強みとして、「ワンストップでソリューションを提供できる。社員には転勤もなく、ユーザー企業は安心してつき合うことができる。また、大手ベンダーに勝っていくためにはアライアンスが重要と考え、すでにいろいろなところと組み始めている」と活性化に向けた施策を提示した。

 『週刊BCN』編集長の谷畑良胤は、国内企業のGDPに対するIT投資額の割合が欧米諸国と比べて低いことを指摘。「国内市場は、まだ掘り起こしの余地がある」と話した。(信澤健太)

地域のSIerがITによる活性化を熱く討論
  • 1

関連記事

<BCN Conference>CISAの蕭烱森日本代表顧問、中国を攻める日本ITベンダーに提言、「進出は台湾と組んで」

<BCN Conference>展示会場で各社がITソリューションを披露、NECや日本マイクロソフトなど17社が出展

<BCN Conference>クオリティの飯島邦夫常務、中国IT市場戦略の課題と解決策、「声のきれいな中国人女性に営業の電話をさせる」

<IT業界の主要各社が展開する“次の一手”>閉塞感を打ち破る製品戦略・販売戦略は

外部リンク

「BCN Conference」=http://biz.bcnranking.jp/sp/conference/

BCN=http://www.bcn.co.jp/