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日立製作所、中国での生産管理システムの販路整備を急ピッチで進める
2011/09/13 10:37
中国に進出している日立製作所グループは約150社で、うち3分の1ほどが組み立て系製造ラインをもつなど「WEBSKY-Light」の納入ターゲットとなる。例えば、自動車用イグニションコイルなどを製造する阪神エレクトリック(小林和俊社長)は、上海からほど近い江蘇省常熟市に開設した事業所に「WEBSKY-Light」を採用。今はシステムの客先設置型が中心だが、段階的にクラウド/SaaS方式での提供も増やしていく方針だ。
販売は、情報サービス系の中国法人の日立信息系統(HISS)を総代理店として、中国有力SIerを中心に「10社ほどとビジネスパートナーになってもらうよう話を進めている」(日立製作所の竹山雄一GEMPLANETソリューション部長兼WEBSKYセンタ長)という。ビジネスパートナーを増やすとともに、日立製作所グループから関連会社に。さらに協力会社などに販売先の裾野を広げていくことで、シェア拡大に努める。
中国に進出している日系製造業は、部材の現地調達率の向上に力を入れている。日本から材料を持ち込み、中国で加工するだけの従来型の方法では、もはやコスト削減に限界が来ているからだ。人件費や原材料費は上昇しており、中国で製造ラインを維持するには、中国国内での一貫生産による付加価値向上が必須だ。中国での取引先企業の拡大とともに、EDI(電子データ交換)やSCM(サプライチェーン管理)への需要も高まっている。
日立製作所では、高い管理レベルを実現する「WEBSKY-Light」をベースとして、今後、段階的にEDIやSCMニーズも取り込んでいく。「WEBSKY-Light」は2015年までに800社への納入を目指し、このユーザーを中心に中国のビジネスパートナーとともに、周辺システムビジネスを拡大させる。また、中国での販路整備と同時に、日系製造業の進出割合が多いASEAN地区に「WEBSKY-Light」を展開する準備も進める。(安藤章司)
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