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国際産業技術 蓄電池を商品化 東日本大震災を受けて

2011/09/01 10:37

週刊BCN 2011年08月29日vol.1396掲載

 コンピュータ販売の国際産業技術(KSG、立花和昭社長)は、蓄電池「チェンバットKING」を発売した。数十分間しか電力を供給できないUPS(無停電電源装置)に比べて、電力を供給できる時間が長いのが利点。計画停電を経験した地域の企業・団体を中心に、引き合いが増えているという。KSGでは、サーバーやパソコンなどのハードウェアを販売する際、追加提案の商材として拡販している。

前川潤部長
 「チェンバットKING」は、万一通常の電力が供給されない時に、代わりに電力を一時的に送る蓄電池だ。UPSよりも電力供給時間が長く、自家発電装置も安価という特徴がある。KSGでは、東日本大震災が起きた後、「UPSよりも電力の供給時間が長い専用装置が欲しいという要望がユーザー企業からあった」(前川潤・第一営業部部長)ため、蓄電池の商品化を急遽企画し発売した。

 「チェンバットKING」は、最大出力量別で5機種を用意した。最も売れ行き好調なのが、最大出力量が1400VAで供給時間が135分(900VA時)の最上位モデル「チェンバットKING 1400」という。価格は18万円で、2年間の保証サービスと、機器の設置作業、設置後の点検作業を標準で付けている。

チェンバットKING

チェンバットKINGを設置した状況
 前川部長によれば、「万一、計画停電が起きた時、その時間帯の数時間をもたせて欲しいという要望がある。企業の情報システム用としてだけでなく、小売店のレジや映画館の自動券売機を止めたくないと、蓄電池を求めるユーザーが増えている」。

 KSGでは、サーバーやパソコンを販売する際に、追加で提案する機器として営業活動を展開。全国の企業から引き合いが増えているという。月間で50セット(2機種で1セット)の販売を見込んでいる。(木村剛士)
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