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NEC、流通業向けCRMをクラウドで提供、3年間で50社への販売目指す
2011/02/28 10:22
「NeoSarf/CRM」が実装する機能は三つ。(1)会員情報の登録や変更、会員に対してポイントの付与・利用を提供する「会員管理・ポイントサービス機能」(2)顧客の購買傾向や購買層などを分析する「顧客情報分析機能」(3)クーポン付きレシートなどのキャンペーンを管理する「会員プロモーション管理機能」――をクラウドサービスで提供する。
会員情報管理機能を利用することで、購買金額に応じた会員ランクの設定や会員ランクごとの管理ができる。会員別ポイントや誕生日ポイントなど、さまざまなポイントサービスに対応。ポイントサービスはリアルタイムの処理を実現し、発行だけでなく即時の利用も可能で、利便性の高いサービスが提供できる。
顧客情報分析機能は、購買頻度・購買金額や会員属性を活用した商品購買分析など、購買データをベースとする顧客情報分析サービスを用意する。会員プロモーション管理機能は、POSでのレシートクーポンの発行やメルマガなどによるキャンペーン情報の発信など、店舗、ウェブ、携帯などさまざまなチャネルでの販促サービスと連携することができる。店舗での購買頻度が高い顧客に対しては、ウェブショップへの誘導を図るなどの販促ができるようになる。
既存システムとデータ連携を行うインターフェースは、SSLによる暗号化通信機能を付加したHTTPプロトコルを採用。既存のPOSシステム、売上管理機能や、ウェブサイト(会員向けサイト、ECなど)、キオスク端末などさまざまなシステムとの連携も可能だ。
価格は月額150万円(税別、1社20店舗で、顧客管理・ポイントサービスを利用する場合。初期導入費用は含まない)から。これまでのSI構築の場合と比べ、システム導入・運用等にかかるコスト(TCO)を5年間で最大約30%低減することが可能だという。
今後3年間で、50社(1万店規模)への販売を目指す。ドラッグストアチェーン業界大手のスギホールディングスがすでに導入を決定している。
NECは、2009年10月、百貨店や大手通販事業者向けにECシステムをクラウドサービスで提供する「NeoSarf/EC」を発表している。「NeoSarf/CRM」は、流通業向けのクラウドサービス「NeoSarf」の第二弾のメニューとなる。(信澤健太)
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