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アンラボ、ノーベル平和賞サイトで発見された「Firefox」の脆弱性に注意
2010/11/01 10:21
アンラボセキュリティ緊急対応センターの分析によると、ヨーロッパ現地時間の10月26日、ノーベル平和賞のウェブサイトで「Firefox」に存在する未知のゼロデイ脆弱性を悪用し、マルウェアを配布していた事実が明らかとなった。「Firefox」のバージョン3.5と3.6で、Windows Vista以下のバージョンを使用しているシステムで攻撃が有効になるという。
この未知の脆弱性は、ヒープスプレイバッファオーバーフローと呼ばれる手法を用いたコード実行脆弱性であり、サイトを改ざんして任意のスクリプトを埋め込み、不正なプログラムコードを実行させ、脆弱性のある「Firefox」を通じてユーザーのパソコンにトロイの木馬型マルウェアをダウンロードさせる。このマルウェアは、実行されると、自身のコピー「symantec.exe」を自動生成し、パソコンの起動時に自動実行されるよう設定する。
パソコン起動時に自動実行されたマルウェアは、米国某所にあるサーバーにアクセスするようプログラムされていたが、現在アクセスができない状態となっている。その他の症状としては、現在実行中のプログラムリストの収集、WebブラウザでアクセスしているWebサイトアドレスの収集、各プロセスの強制終了、コマンドラインの命令実行などがある。
アンラボのセキュリティソフトウェア「V3」シリーズでは、「JS/Belmoo(V3エンジンバージョン 2010.10.28.00で対応)」「Win-Trojan/Belmoo.48640(V3エンジンバージョン 2010.10.27.01で対応)」の名前で検出し、駆除することができる。
現在、ノーベル平和賞サイトは修正が完了した状態で、マルウェアがダウンロードされる心配はないが、影響を受けるバージョンの「Firefox」を利用中のユーザーは、脆弱性が修正された最新の「Firefox」v3.6.12、v3.5.15と、メールソフト「Thunderbird」v3.1.6、3.0.10をダウンロードしインストールする必要がある。
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