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日本セパレートシステム 手のひら静脈認証で勤怠管理

2010/09/02 10:17

週刊BCN 2010年08月30日vol.1347掲載

 日本セパレートシステム(杉村英人代表取締役)は、物流業向け手のひら静脈認証タイムレコーダーシステム「HandTime」の新版「HandTime Ver.2.4」を販売開始した。マイナーバージョンアップとなる新バージョンでは1台のPCに2台の静脈認証システムを接続することが可能になった。

主として物流業をターゲットに

高橋亮人
チーフマネージャー
 日本セパレートシステムが販売する手のひら静脈認証タイムレコーダーシステム「HandTime」は、物流業向けの手のひら静脈認証タイムレコーダーシステムで、サーバーインストール版とASP版で提供している。ソフトウェア開発を手掛けるマインド(屋代真吾社長)の国産オープンソースソフトウェアのERP「MosP」をベースにした勤怠管理システムと富士通製の手のひら静脈認証装置「PalmSecure」を採用。大型物流システムを販売する販社と協業して販売し、今年6月には社員500人が就労している物流現場などで採用されている。

 「HandTime」は、日本セパレートシステムが物流関連の人材派遣や請負を行っていることから、このノウハウをもとに物流業特有の問題も解決。繁忙期などにスポットで就労する短期アルバイトやパートタイマー、派遣社員などは、これまで現場の管理者が勤怠管理を手集計で計算していたものを、手のひら静脈認証を利用することで初期登録の時間を大幅に短縮し、一括で勤怠管理をシステムで管理できるようになった。それだけではなく、同一人物の二重採用や、採用後のなりすましなど不正就労を防ぐ。こうした勤怠管理の機能に加え、弁当注文機能など、ユニークな機能により物流現場のさまざまなニーズを満たしている。

 従来の「HandTime」では、PC1台につき1台の手のひら静脈認証装置しか接続できなかった。スタッフの出退勤の際に、タイムレコーダー打刻を待つ行列を解消する目的で複数台のPCを設置するとなると、コストやスペースが問題となっていた。そのため、今回のマイナーバージョンアップ「Ver.2.4」でPC1台につき、2台の手のひら静脈認証装置を接続できるようにすることで、コスト、スペースを抑え、出退勤時の行列の解消も実現した。「使い方によっては、出勤と退勤で装置を分けて利用することも可能」(エンジニアリング事業部業務推進室の高橋亮人チーフマネージャー)という。同社では今年9月から、自社製品のパートナー支援プログラム「Sepa-Blossom」を開始、パートナー開拓による拡販を図る。(鍋島蓉子)

非接触媒体型の認証装置を採用。登録が簡単に行える
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