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日本インフォア・グローバル・ソリューションズ 短期・低コストのシステム導入目指す
2010/07/08 10:13
週刊BCN 2010年07月05日vol.1340掲載
人材のロールモデルを構築
村上智社長 |
村上智社長は、システム導入の実態について危機感を抱いている。「ERPの導入には時間がかかりすぎる。導入プロジェクトが長期間に及んでいる」と警鐘を鳴らし、こう続ける。「当社自身も含めて、ベンダーは提案方法を見直す時期にきている」。
同社は、直販が7割で再販が3割を占める。パートナーは、日立製作所や沖電気工業、電通国際情報サービス、アクセンチュア、日本IBMなどがライセンス販売から提案・導入・保守サポートまで一貫して担う。そのほか、ライセンス販売やSIだけを手がけるパートナーが数十社揃う。同社は、ベンダーが直面するこうした課題(導入期間の長期化)の解決に向け、人材育成活動の強化に取り組んでいる。パートナーへの人材支援や教育を推進するほか、共同プロジェクトを増やし、「人材のロールモデルを構築する」(村上社長)。国内ではまだ実績に乏しい「短期導入事例」を積み上げていくためだ。
導入プロジェクトに対するユーザー企業の理解も不可欠だ。村上社長は、こんな成功事例を披露してくれた。「7か月間で生販在から会計、調達、管理まで全部導入した。ユーザー企業の役員全員の『何が何でもこの予算と期間で導入する』という決意があったからこそ、うまくいった。ベンダーの力も重要だが、ユーザー企業のリーダーシップも不可欠の要素だ」。
近年の傾向をみると、システムのグローバル化に成功する企業は、「M&Aや内部統制の取り組みが早い」(村上社長)という。一方で、拠点間での共通化・標準化に時間をかけ過ぎると失敗に終わるケースが多くなる。だからこそ、同社は短期間でのシステム導入にこだわるのだ。システムがグローバルにまたがれば、構築に要する期間もそれだけ長くなる。そこに関わる人材のスキルを高めることで、導入期間を短縮していこうとしているのだ。(信澤健太)
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