ニュース
デジタルコミュニケーションズ オフィスファイルでXML生成する製品 ワンソースマルチユースを実現へ
2010/06/03 10:13
週刊BCN 2010年05月31日vol.1335掲載
デジタルコミュニケーションズは10年前から、WordファイルからXMLを生成するツールを開発・販売している。このたび同社が発表したのは、Wordファイルから電子書籍の標準フォーマット「ePub」に変換できる「Word2ePub」と、PowerPointからXMLを生成する「PPT2XML」の二つ。XMLの執筆者などがいなくても、簡単にXMLに変換できるのが特徴だ。
「Word2ePub」は、自費出版や学術論文の電子化などの用途を想定し、出版社のほか、医師や大学の研究者、コンシューマへの販売を想定している。とくに、書籍や雑誌の売り上げが低迷していることから「(コンテンツの利活用は)出版社に欠かせないビジネスとして背に腹はかえられないはず」と、福重代表取締役は需要獲得を期待する。
一方、PowerPointからXMLに変換する技術は、すでに本田技研工業の子会社、ホンダアクセスのカーナビに採用されている。これにより、ユーザーがPowerPointで作成したファイルをXMLに変換し、ホンダのカーナビのコンテンツとして活用できることから、「レンタカー会社が観光地との連携の一環としてカーナビ用の情報コンテンツを作成するなど、付加価値を提供することによってレンタカーの稼働率向上につなげることができる」(福重代表取締役)としている。
今後は、Word、PowerPointファイルなどから、汎用XMLだけでなく、ナビ用XMLやXAML、ePubなど多様なフォーマットに変換できるツールの提供によって、一つのデータをさまざまなシーンで活用する「ワンソースマルチデバイスマルチビュー」を実現、クロスメディアでコンテンツを利活用できる環境を構築する。(鍋島蓉子)
- 1