【中国・海南島三亜発】米シマンテックのエンリケ・セーラム社長兼CEOと、本社でAPJ(アジア・太平洋、日本)の戦略を担当責任者を務めるバーナード・クォック・シニアバイスプレジデントは、APJのパートナー向けイベント「Symantec Partner Engage 2010」で、日本のプレス向けグループインタビューに答えた。
「パートナーには十分なトレーニングを提供する」
――クラウド構築におけるファイルストレージ製品「Symantec FileStore」を、富士通のハードウェアと組み合わせて提供するのはいつか。
セーラムCEO 日本でのリリースの日付は決まっていない。決定次第、お伝えする。
――富士通は、欧州でサーバー/ストレージのシェア拡大を目指している。シマンテックの狙いは。
セーラムCEO 富士通はグローバルで強い。世界中でサービスを提供している重要なパートナーだ。
――富士通のほかにも、NECや日立製作所など、グローバルで活躍するメーカーがいる。この2社とのパートナーシップについてはどう考えているのか。
セーラムCEO どんなパートナーと協業するかについては、常に考えている。日立さんやNECさんとも当然パートナーシップを組んでいる。3社とも当然重要だ。

エンリケ・セ-ラム社長件CEO
――富士通にはないNEC、日立製作所の魅力は。
セーラムCEO 日立さんとは、過去にストレージビジネスで密接な関係を築いた。ただ、市場で重要なのは、どの会社も100%マーケットシェアをもっているわけではないということ。当然、強みと弱みがある。メーカーは、それぞれ特定の顧客をもっている。我々の目標は複数のパートナーと組み、それぞれ違った地域、セグメントで協力していくことだ。
――今回、初めてAPJでパートナーのイベントを開催した。CEOが考えるパートナービジネスの課題は。
セーラムCEO パートナーには、製品と市場を理解してもらうことが必要だ。だから、パートナーには十分なトレーニングを提供する。彼らが成功することによって、顧客も恩恵を受ける。パートナーのできることを、より深く掘り下げようとしている。
クォック トレーニングに加えて、市場を開拓したい。積極的にチャンスを狙いたい。パートナーのコミュニティが協力すれば、まだ市場を大きくすることが可能だ。パートナーのプラスになり、シマンテックもプラスになる。より多くの顧客の課題をビジネスチャンスに変えられるかが、大きなカギだ。
――パートナーとの関係強化にあたって、今までシマンテック自身が提供していた製品の導入などのコンサルティングサービスをパートナーに移管するという話がある。
セーラムCEO 製品の設置や設定の展開とアドバイザリを、パートナーに手がけてほしいと思っている。パートナーにコンサルティングのトレーニングを行うことで、効果的に展開してもらいたいと考えている。
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