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COM-ONE 産学連携で新技術開発 新規ビジネスの創出へ
2010/04/15 10:09
週刊BCN 2010年04月12日vol.1329掲載
米田稔社長 |
その第一弾として、北陸先端大の研究者らと連携して開発した古文書の閲覧システムの商用化を推進する。名称は「KuKuRI(ククリ)」。痛みやすい古文書をデジタル化し、注釈などを添えて閲覧できるもので、「資料館や博物館などをターゲットとした提案活動を本格化していく」(米田社長)。
また、金沢大学の研究者とは大規模自然災害が起きたときに市民や公的機関の情報共有を可能にするシステム「ε-ARK(イーアーク)」の開発を進める。普段使っている携帯電話やメール、インターネットなどの既存のITインフラを使い、災害時に寸断された情報網を迅速に再構築するものだ。具体的には、携帯やパソコンなどの情報機器にソフトウェアルータやゲートウェイ、メールサーバーなどを導入し、災害時の避難所や炊き出しの情報、身内や友人の生存確認などができる伝言板などに活用する。ε-ARKは、すでに開発済みの「KuKuRIよりも技術的なハードルが高い」(米田社長)が、2011年3月までに実用化のめどをつける。
ε-ARK、KuKuRIは、ともに総務省の戦略的情報通信研究開発推進制度(SCOPE)に採択された案件。産官学の連携を通じて、より難易度の高い技術開発に取り組むことで、市場競争力を高めていく方針を示す。(安藤章司)
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