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シーセット 販売チャネル体制見直しへ パートナー厳選と直販回帰
2010/04/08 10:12
週刊BCN 2010年04月05日vol.1328掲載
指野俊浩社長 |
パートナー企業の厳選方針やエンドユーザーと直接接点をもとうとする試みは、景気後退の対策として打ち出した。いわば原点回帰といえる。
同社の製品は、低コストを売りの一つにしている折り、「パートナー企業は利益率を考えて、高額な製品のほうに力を入れて販売してしまう」と指野社長は悩みを打ち明ける。構造的不況に陥っている国内の製造業は、不振と低迷から抜け出せず、同社にとって厳しい状況が続く。現場の派遣社員が活用していることが多いため、派遣切りで導入本数が減る結果となっているという。下請けの受注状況は減少傾向が続いている。
「CAD業界全体では売り上げの50~60%減が実際のところだろう。それに比べて当社は、15~20%減で奮闘している」。製品サポートの継続率は、85%以上であると胸を張る。製造業は海外に拠点を移していることもあり、英語版の引き合いがあるという。
製品ラインアップに据えるのは、3次元CADデータのトランスレート・高精度計測と図面化を可能とする「3D Tascal」を中心に、3次元プレゼンテーションビューワ「Aiview/3DR」とデータトランスレータ「Dax Man」の3製品。「現場サイドが使いやすいようにユーザーニーズを拾った製品を投入してきた。CADとCAMのつなぎになる」。指野社長は、「CADとCAMの間のニッチなところを狙っている」と同社製品の位置づけを語る。
競合は海外製品が多く、国産メーカーは富士通などで数が少ない。「国内ベンダーは、八方美人のところがある。中途半端に、2次元の分野から3次元に参入した」。その結果、先行する外資系メーカーの後塵を拝すことになっていると指摘する。
指野社長は、「ユーザーの3割から4割は、自動車関連。エコ系の増産を期待する。家電では、すでにデジカメが回復基調にあり、新しいユーザーとしては、パチンコメーカーが出てきている」と話す。2011年1~3月が回復時期になると見込んでいる。(信澤健太)
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