ニュース
富士通の野副前社長、「常に今がベスト!」
2010/04/07 10:12
『週刊BCN』での野副前社長のコメントは、「『常に今がベスト!』と考える性格ですからね」。さらに「『ピンチがチャンス』と思えば、今をネガティブに考えるなんて全然ありませんよ」とも付け加えている。この箇所だけを切り取ると、今の心境と重なるかも知れない。しかしこのコメントは、「景気後退の影響がIT産業界にも出ています。野副さんはどうみていますか?」という質問に答えたもので、本人の生活信条とは異なる。
実はこのとき、記事にしなかった内容がある。それは、富士通のパソコン事業に関するものだった。この時期、ネットブックがパソコン市場を牽引し始め、低価格化が大きく進んだ。記者の「パソコン事業の撤退はあるか?」という質問に対し、「低価格化がさらに進み、消耗戦が続き赤字になれば、あり得る」と回答していた。
『週刊BCN』編集部では掲載を検討したが、インタビューのなかで、野副氏からは「『ITサービスを売る』ことを標榜する会社として、パソコンは重要なインフラの一つだ」と、前言を撤回するような発言もあり、結局、掲載を見送った。
株主賠償訴訟に関する会見模様は、当サイト「BCN Bizline」で速報する予定。
- 1
関連記事
富士通、前社長の野副氏が辞任の取り消しを要求、富士通広報「対応検討中」
富士通、FJBに中堅市場向けビジネス機能を集約、10月には新会社を立ち上げ