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CTCとNTT西日本、静岡大学の学内情報基盤システムをクラウド化
2010/03/16 10:09
静岡大学は、2007年から2009年までの3年間に環境負荷と投資コストについての詳細な調査を実施。その結果、大学内ネットワークに接続している情報機器は、パソコン約7000台、Webサーバー552台、研究開発用サーバーが300台以上だった。全学の15%に相当する年間233万kWhの電力を消費し、885tのCO2が排出されていたと推定している。
これを受けて静岡大学は、2009年11月から、学内情報システムすべてのクラウド化に向けたプロジェクトを開始した。具体的な取り組みは以下の三点。
(1)サーバーのクラウド化。プライベートクラウドコンピューティングセンター(PRCC)を設置。キャンパス外のデータセンターに専用のPRCCを構築し、キャンパスと10Gbpsの大容量光ケーブルで接続。加えて、パブリッククラウドコンピューティングセンター(PBCC)を設置。Amazon Elastic Compute Cloud(EC2)など、世界中の数十種類のクラウドサービスから最適なものを選択して使用する形態に変更した。費用は、1台のサーバーにつき2000~4000円/月となり、従来の10分の1から50分の1以下になるという。2013年までに、学内のサーバー約500台をPBCCでの運用に移行予定。
(2)パソコンのクラウド化。学内にある7000台のPCのうち、1100台をシンクライアントに置き替え、使用時間以外は電源をオフにする装置をつけた。2013年までに2000台に拡張予定。残りの5000台は、省電力PCに随時移行する。
(3)ストレージのクラウド化。教職員全員のPCのハードディスク内のデータをクラウドサービスに移行し、2013年までに80GBまで拡張する。
今後、静岡大学は、クラウドサービスへの移行を支援する「日本アカデミッククラウドコンピューティング支援センター」を設立する方針。プライベートクラウドとパブリッククラウドの棲み分けや、パブリッククラウドサービスの選定・運用支援をしていく。
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