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日立とBCNがセミナー共催、SIer向けにSMBのPC運用管理市場動向を解説

2010/02/04 10:08

 BCNは2月3日、日立製作所(川村隆会長兼社長)およびアシスト(ビル・トッテン代表取締役)とともに、システムインテグレータ(SIer)向けの「SMB市場攻略セミナー Vol.2」を開催した。

 セミナーは「導入が進まないPC運用管理、今が商機」と題し、「SMBのPC運用管理」にフォーカスを当てたセッションを複数設けた。IT調査会社ノークリサーチののアナリストが、SMBのPC運用管理実態を解説。これを受けて、SMBのPC運用管理に適したツールとして日立製作所の「JP1/Desktop Navigation」を、日立のマーケティング担当者と日立の有力販売パートナーであるアシストの担当者から説明した。

 基調講演には、SMBのIT動向調査に強いノークリサーチ(伊嶋謙二社長)の岩上由高シニアアナリストが登場し、「SMBのIT利用実態とPC運用管理に需要がある理由」をテーマに講演した。

 岩上氏は、「昨年は、クラウドなどサーバー関連の市場が盛り上がったが、今年はクライアント端末に関心が向く」と予測。そのうえで、「クライアントPCの運用管理に悩んでいる中堅・中小企業は多く、既存のPC環境を壊さずに解決したいと考える傾向が強い。シンクライアントやDaaSといったソリューションではなく、PC(ファットクライアント)をパッケージソフトウェアベースで効率管理する方法が、SMBのPC運用管理ソリューションの提案には最も適している」と分析した。

 また、「PC運用管理ソリューションを提案して導入できれば、その後にバックアップやセキュリティ対策など、派生ソリューションを売り込みやすい」とも述べた。 

基調講演を行ったノークリサーチの岩上由高シニアアナリスト。SMB市場ではPC運用管理ニーズが高いことを説明した

 その後、日立製作所の関芳治・ソフトウェア事業部JP1マーケティング部主任技師が、「JP1/Desktop Navigation」の開発のために行った調査・分析施策を説明した。従業員100人以上の企業に対して行ったIT資産管理についてのアンケート調査結果や、ユーザー企業IT資産管理関係者のインタビュー結果を披露。SMBの管理者の要望を徹底分析して「JP1/Desktop Navigation」を開発したことを強調した。

 関氏は、「メーカーは『業界初』とか『先進テクノロジー』などを追い求めがちだが、事前調査でSMBはそんなことを求めていないことが分かった。SMBの約半数はIT資産管理業務に関して無関心で、とにかく手間をかけずに効率的に管理したいと思っている」と説明。「「簡単・シンプル・低価格」というコンセプトにたどり着いた経緯を語った。 

日立製作所の関芳治主任技師は「JP1/Desktop Navigation」開発前に向けて行った調査・分析施策とその結果を披露した

 最後のセッションでは、「JP1/Desktop Navigation」の有力販売パートナーであるアシストの蛯名裕史・システム基盤ソフトウェア事業部技術2部部長が、「JP1/Desktop Navigation」の機能と効果的な提案方法を解説。「すぐに使えて、リーズナブルで高品質。それが『JP1/Desktop Navigation』の利点と認識している。SMBのセキュリティ対策ソリューションを提案するのに最適なツール」と表現した。 

アシストの蛯名裕史・システム基盤ソフトウェア事業部技術2部部長は「JP1/Desktop Navigation」を「使いやすさと低価格が強み」と説明した

 「JP1/Desktop Navigation」は、日立が2009年9月に発売した従業員1000人未満のSMBをターゲットにしたPC運用管理ツール。IT資産管理とセキュリティ対策を同時に行うことができ、導入と運用が容易な点と低価格(50ライセンスで42万円)が特徴。
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外部リンク

日立製作所=http://www.hitachi.co.jp/

アシスト=http://www.ashisuto.co.jp/

「JP1 Ready Series」=http://www.hitachi.co.jp/Prod/comp/soft1/jp1-ready/