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富士通、世界最高水準、ミリ秒処理の株式売買システムを東証に導入・稼動
2010/01/05 10:08
注文や約定、注文板などの取引情報を、三重化したサーバー上で処理することで高い信頼性を実現。バックアップセンターも構築しており、広域災害の場合でも24時間以内で復旧するという。
処理能力は、常にピーク値の2倍のキャパシティを確保。必要なときには1週間程度で処理能力を拡大できる拡張性も備える。稼働時点で、過去のピーク値の約4倍のキャパシティでスタートしている。
システムは、富士通の基幹IAサーバー「PRIMEQUEST」やPCサーバー「PRIMERGY」などのハードウェアと、OSにLinux、ミドルウェアにビジネスアプリケーション基盤「Interstage」、データベース「Symfoware」などで構成する。
富士通は「アローヘッド」用に超高速データ管理ソフトウェア「Primesoft Server」を開発。新ソフトはメモリ上に取引情報を配置する方法で、マイクロ秒(100万分の1秒)レベルでのデータアクセスなどができる。また、メモリ上に配置した取引情報を三重化し、複数サーバーで並行動作させることで、障害時の秒単位でのサーバー切り替えやデータ保全を可能にした。データベース「Symfoware」でも、大量データの高速処理やデータ量増加に柔軟に対応できる機能強化を行った。
富士通ではミリ秒レベルでのマーケット・アクセスなどが求められるシステムに対し、総合力を結集して対応したとしている。
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