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組み込みソフトに明日はないのか、世界同時不況の影響が継続的打撃に
2009/12/28 21:45
業務系のIT投資は、クラウド・コンピューティングやBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)など、戦略的な分野で徐々に明るさが見え始めている。だが、組み込みソフトについては「先が見えない」(別のSIer関係者)のが実情という。
背景には、いくつか構造的な問題が横たわる。例えば、携帯電話に象徴される日本の電機業界の世界市場における劣勢。そして、自動車メーカーが開発にしのぎを削るエコカーでは、制御などに使う組み込みソフトはキーテクノロジーで、機密情報扱いで内製化を進めていること。また、主に中国のEMS(製造受託サービス)メーカーの躍進による国内製造の減少――などが挙げられる。
組み込みソフトを主力とするSIerには、2010年も引き続き逆風が吹くことも懸念されるが、富士ソフトやコアなど実力のあるSIerは、こうした構造的な課題を克服するために着々と手を打っている。
一つには、世界レベルで“勝ち組”とされる有力電機メーカーとの連携強化。さらに、ソフト開発ベンダーならではの独自のキーテクノロジーの保有。そして、海外EMSメーカーなどをターゲットとしたグローバル進出だ。従来型のドメスティックな組み込みソフトビジネスでは、成長の可能性は低いと言わざるを得ない。このため有力SIerは、果敢に世界市場への進出を進めることで、復活を目指す。
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