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富士通FIP 140億円投じ横浜に大型DC設置 強まるアウトソーシング需要に対応
2009/12/24 21:45
週刊BCN 2009年12月21日vol.1314掲載
杉本信芳社長 |
自主営業による案件獲得は全体の約30%で、そのほかでは約60%が富士通グループ、10%が富士通のパートナー経由でサービスを提供している。国内のSIerやITサービス会社のなかでも保有するDCの数は最多規模で、国内屈指のITアウトソーシングサービスベンダーだ。
来秋の竣工を目指す新DCは、すでに横浜市にDCを設置・運用している「横浜センタ」内に設ける。サーバーなどのマシンを設置できる延床面積は1万2000m2で、別棟で約4000m2の事務所棟も立てる。ニーズ次第で新たに約1万m2(マシン設置部分)の第2棟を設置する予定もある。効率運用やセキュリティ確保のための最先端技術を取り入れるほか、省電力設備など環境にも配慮するなど最先端のDCを目指すつもりで、富士通が運用する「館林システムセンターに引けを取らない施設。約140億円を投じる」(杉本社長)という。
主にITアウトソーシングサービスの基盤として活用するほか、クラウドやSaaS型サービスのインフラとしても活用する。ITアウトソーシングサービスは、大企業を中心にユーザー企業から引き合いが強い分野で、富士通FIPの今年度(2010年3月期)上期業績もITアウトソーシングサービスがけん引役となり、増収増益を果たした。まずは強まるニーズに対応するため、ITアウトソーシングサービスの基盤として活用する計画だ。
富士通FIPは、2009年12月2日にも、愛知県名古屋市に延べ床面積約7000m2の新DCを開設した。不況で厳しい状況にあるが、ITアウトソーシングサービスは今後も継続的に成長が見込めると判断し、相次いで新DCの構築に乗り出している。(木村剛士)
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