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KCCS 携帯電話連動の会議システムを投入 1年間で2億円の売上高を目指す

2009/12/10 21:45

週刊BCN 2009年12月07日vol.1312掲載

 京セラコミュニケーションシステム(KCCS、小林元夫社長)は、会議が可能なIPベースのパーソナルコミュニケーションシステム「Flex-Eye(フレックスアイ)」を市場投入し、ユーザー企業の開拓に力を注いでいる。モバイル端末と連動していることが売り。外出先でも会議が可能なシステムとして大企業の部門をはじめ、SMB(中堅・中小企業)やベンチャー企業などを顧客として獲得する考えだ。発売後1年間で2億円の売り上げを目指す。

古市谷芳弘・ICTサポートセンター長(左)と
入来勝幸・プロダクト営業部事業部長
 「Flex−Eye」は、社員が個人のIDで利用できるコミュニケーション環境を提供するシステムで、パソコンにインストールされたソフトフォンで内線電話がかけられるほか、複数人で映像や音声、チャット、資料の共有など会議が行える。

 最大の特徴は、携帯電話やPHSなどモバイル端末と連動していることだ。固定のIP電話にも対応している。営業担当者などがパソコンを開かなくてもモバイル端末で会議に参加できるほか、IP電話網を構築している自宅からでも複数人とコミュニケーションできるようになる。価格は、5ライセンスで82万9500円からに設定している。

 古市谷芳弘・ICTサポートセンター長は、「日々の業務を支援するコミュニケーションツールとしてユーザー企業に提案している」という。具体的なアプローチ先については、「これまで当社が獲得した既存顧客が中心」(入来勝幸・ICT営業本部プロダクト営業部事業部長)で、複数拠点をもつ大企業の部門などに導入を促している。ただ、他社製品と比べて価格をリーズナブルに設定していることから、社員の大半が外出していることが多いSMBやSOHOなどを新規顧客として開拓したい考えで、「販売網の構築も検討していきたい」意向も示している。

 テレプレゼンス・ビデオ会議システムで会議を行う場合には通常、専用の装置や会議室を設置する必要がある。また、ウェブ会議に関しても社内で話し合うのが普通だ。その点、「Flex−Eye」は場所を問わず、パソコンを開かなくても会議が行えるので、これまでの会議やコミュニケーションのスタイルを変革することを促しそうだ。また、最近では、出張費削減の観点からテレプレゼンスやビデオ会議システムなどのコミュニケーションツールに対するユーザーニーズが高まりつつある。需要を開拓できる可能性を秘めているため、「1年間で2億円の売上高はクリアできる」(古市谷ICTサポートセンター長)と自信をみせている。(佐相彰彦)
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