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SRA 中間期の大幅減収、利益半減を受け「リカバリープラン」スタート
2009/12/03 21:45
週刊BCN 2009年11月30日vol.1311掲載
通期の見通しは変更せず
鹿島亨社長 |
同社の事業セグメント別でみると、「開発」「運用・構築」「販売」の3セグメントすべてで減収となった。「開発」では前年同期比21.6%減の83億6800万円、「運用・構築」は15.3%減の20億9100万円、「販売」は12.3%減の55億600万円。開発および運用・構築事業の売上高をユーザー企業・団体別でみると、製造業が6億400万円減の29億2600万円、銀行・証券業が10億4700万円減の22億500万円、通信業が4億900万円減の22億500万円という内訳だ。
鹿島社長は下期について「証券業向けビジネスは厳しく、下期も伸びないだろう。ただ、製造業と通信業向けは伸ばすことができる余地がある。加えて、電力・ガス事業者と学校向けビジネスは前年同期に比べて成長した分野で、さらに伸びが期待できる」と、強化する業種を示した。
製造業向けビジネスでは、主力の組み込みソフト開発は景気後退の影響を受けて厳しいが、「それ以外のシステム構築は伸ばせる余地がある」(鹿島社長)とみている。また、電力・ガス事業者向けビジネスは、昨年同期と比較して売り上げが伸びた部門で、社長直轄の強化事業チームで、強化プランを企画・推進する。
ソリューションでは、SaaS型サービスとレガシーシステムからのマイグレーションサービス、米プロキシムとの業務・資本提携で得た高速無線ネットワークソリューションの販売に国内と中国市場で力を注ぐ計画だ。
中国市場での展開では、出資しているSJIが、中国大手SIerのデジタル・チャイナ・ホールディングスと資本・業務提携したことを、「商品・サービスを中国で販売する力が増強される」(鹿島社長)とプラス要素とみており、期待を示している。
一連の施策によって、上期の不振を下期で補えると判断して、通期の業績見通し(売上高=前年度比22.0%減の326億円、営業利益=同28.3%減の27億4000万円、経常利益=同29.6%減の27億4000万円、純利益=同29.0%減の14億5000万円)は変更しない。(木村剛士)
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