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内田洋行 成長鈍化の壁 「7%成長」目指す
2009/11/12 21:43
週刊BCN 2009年11月09日vol.1308掲載
改革推進が不可欠
内田洋行の情報システム事業は、独自開発のERP「スーパーカクテルシリーズ」を軸とした基幹業務システムに強いという特徴がある。基幹系システム分野の得意業種は食品業や住宅設備機器卸、包装資材卸などで、リーマン・ショック以降、IT投資が大きく落ち込んだ製造系の比率が少ない。こうしたことから、昨年度(09年7月期)の情報システム事業は増益を確保。公共分野での受注も底堅く、不況の影響を最小限にとどめた。しかし、課題は「トップラインをどう伸ばすのか」(江口英則・執行役員情報システム事業部長)にある。昨年度の情報システム事業の連結売上高は、前年度比4.3%減の436億円と落ち込んだ。増益ではあったが、「売り上げを伸ばす仕掛けが足りない」と危機感を強める。既存の基幹業務システムや注力業種での業績は維持しつつも、今期からの3か年経営計画では、クラウド/SaaSなどのサービスビジネスの開発や、グループ販社の体制、商材の見直しを精力的に推進する方針を示す。
情報システム事業部単体では、向こう3か年平均で7%の売上増を掲げるものの、民需が冷え込む環境では容易ではない。直系のシステム販社8社のなかには、とくに中小企業向けのビジネスで苦戦する場面もみられる。中小企業向けの“新たな成長エンジン”の創出など、グループの力を結集した改革が求められそうだ。(安藤章司)
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