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SMB向け新商材として「vPro」を提案、インテル、サイトロックなどが共同で
2009/10/22 21:41
セミナーでは、SMBの情報システム運用状況やIT投資計画などの実態ほか、SMBから需要が強まる可能性が高いPC運用管理のテクノロジーとソリューションを紹介。SMBの実態解説では、SMBのIT動向に詳しい調査会社ノークリサーチの伊嶋謙二社長が講演し、PC運用管理テクノロジーの説明ではインテル、運用管理ソリューションの説明ではサイトロックがそれぞれ登場した。
ノークリサーチの伊嶋社長は、SMBのIT投資意欲や運用状況などの実態を解説。「不景気の今、多くの中小企業は売り上げ拡大、コスト削減に躍起。ITに対する投資額は従来以上に厳しいのは事実。だが、セキュリティやPCの運用管理には課題を抱え悩んでいる状況でもある」と話し、そのうえで、クライアント端末の運用管理は、「シンクライアントや仮想化の導入はSMBでは難しく、アプリケーションの利用が現実的」と述べた。
一方、「インテル vProテクノロジー」の解説では、インテルのマーケティング本部ビジネス・クライアント・プラットフォームの坂本尊志氏が登壇した。まず、SMBでは運用管理アプリケーションを利用する企業が30%にも達していない状況を説明。そのうえで、「米国のSMBでは、『vPro』を活用したPC運用管理サービスを展開するMSP(マネージド・サービス・プロバイダ)事業者が増加傾向にある」と米国の事情を紹介した。
坂本氏は、「『vPro』を簡単に説明すると、遠隔地にあるPCの電源スイッチを管理者の手もとにあるような感覚で管理できる技術。電源がオフになっているPCを起動させ、ウイルス対策ソフトの定義ファイル更新やOSの修正パッチの適用などを手がけられる。PC運用管理サービスを容易に提供できる」とその優位性を説明した。
最後のセッションでは、「インテル vPro テクノロジー」を活用した運用管理プラットフォームをITベンダー向けに販売するサイトロックが登場。サイトロックは、ユーザー企業向けにPCやプリンタ、ネットワーク機器などの遠隔運用管理サービスを販売する一方で、同様のサービスをITベンダーが展開できるように、運用管理サービスプラットフォーム「siteROCK Remote Station(SRS)」をITベンダー向けに提供している。
セッションでは、その「SRS」を紹介。サイトロックの荒谷茂伸社長は、「クラウド時代が到来しても、入出力端末としてPCやオフィス機器はユーザー企業の手元に残る。クラウドが浸透するとサーバーの運用管理業務は減るが、PCの運用管理には課題が残る」と話し、PC運用管理需要が強いことを主張した。
「SRSはITベンダーが自社でデータセンターやその運用ノウハウを持たなくても、迅速・容易にMSPとして運用管理サービスを展開するためのプラットフォーム。ライバル企業と差別化し、価格競争に巻き込まれない新たなクラウド型サービスを展開したいITベンダーをサポートできる」と、「SRS」に自信を示した。
荒谷氏のセッションでは、サイトロックのPC運用管理サービスをユーザーとして利用しているソフトバンクグループのエムソリューションズの植草学氏がそのメリットを説明。北海道から福岡県まで全国に7拠点に設置するPCの運用管理で活用しており、「(運用管理関連コストを)200万円から50万円に削減できた」と効果を説明した。
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外部リンク
サイトロック=http://www.siterock.co.jp/