ニュース
富士ゼロックス 企業向けネットプリント拡充 セールスフォース、日本オプロと連携
2009/09/25 21:39
週刊BCN 2009年09月28日vol.1302掲載
「ネットプリント」は、富士ゼロックスとセブン─イレブン・ジャパンの共同運営で、2003年に開始した。「セブン─イレブン」の全店舗(1万2467店=09年8月現在)のマルチコピー機からインターネットを介して電子ファイルなどをプリントできる。現在、「ネットプリント」の登録者は数十万人にのぼる。このうち、約6割のユーザーは仕事で活用しているという。
今回提供を開始したのは、企業単位の利用を拡大するためのSaaS型サービスだ。外出先のモバイルパソコンからセールスフォース・ドットコムのCRMにアクセスし、見積書や各種帳票類を同アプリケーションで動作する日本オプロの帳票生成・配信サービス「OPROARTS(オプロアーツ)for Salesforce」で作成し、自動生成されたアクセス番号をコンビニのコピー機画面に打ち込むことで安全に印刷できる。
富士ゼロックスは、「外出先で緊急に印刷するニーズは高い。パソコンやスマートフォンなどを使ったモバイルワーカーが増えており、企業単位での需要がある。顧客と顧客の動線上にあるプリント環境だ」(矢頭文雄・商業営業部/多店舗ビジネスグループ事業企画チームマネジャー)としており、ビジネススタイルの変化に応じたソリューションであると強調する。
今回の仕組みは、まずセールスフォース・ドットコムや日本オプロのアプリケーションを利用する企業ユーザーに対してオプションで無償提供する。将来的には、両社以外で同様のSaaSアプリケーションなどをもつベンダーとのアライアンスも視野に入れる。「両製品を販売提供するベンダーには、ユーザー企業に新たな付加価値を提供できる」(同)と、セールスフォース製品を扱うSIerなどに対して利用を促す。
「ネットプリント」の利用枚数は、毎年1.5倍の勢いで拡大中。企業単位での展開で、これを2倍程度に加速させることを目指す。(谷畑良胤)
- 1