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MRIグループ ERP戦略を展開 不況明け需要狙う
2009/07/06 21:35
週刊BCN 2009年07月06日vol.1291掲載
1990年代から導入が本格化したERPはすでに成熟市場で、ベンダー間の競争も激しい。にもかかわらず、今回、MRIグループが参入を決めたのは、「不況による市場環境の変化」(MRIバリューコンサルティングの関孝社長)にビジネスチャンスを見出したからだ。ユーザー企業は不況で表面化した自身の弱点を補うべく、自らのビジネスモデルや情報システムの見直しに着手するところが多い。このタイミングで、「従来のERPとは異なる切り口」(同)による提案によって、受注拡大を狙う。
具体的には、すでにERPを導入しているユーザー企業にも通用する事業改革提案を柱とする。従来のERPは“全体最適”の思想のもとに、親会社から子会社、関連会社、取引先に至るまでのサプライチェーン全体にかぶせるように導入するケースが多かった。このため費用がかさみ、構築期間も長くなる。MRIバリューでは、例えば商品や事業ラインにターゲットを絞り込んだうえで、SAPやオラクルEBSなどのERPパッケージを活用。ユーザー企業の競争力を高める。「価格を抑え、短期間で投資対効果をあげる」(同)ことを重視するものだ。
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