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Linux技術者認定機関「LPI」 試験開発責任者が来日 開発プロセス、今後の計画を聞く
2008/09/15 21:08
週刊BCN 2008年09月15日vol.1251掲載
――7月で世界の総受験者数が18万8000人を突破し、そのうち日本人が10万人を占めた。
カナダ本部を除き最初に進出した国が日本だった。Linuxがいちばん盛り上がっているのは米国だが、「LPIC」に限れば、最初に始めたことが奏功し日本人の人気が圧倒的に高い。
――試験を開発するうえで、どんなプロセスで進めているのか。
試験の開発には主に4ステップを踏む。要望・意見収集に始まり、課題設定、問題の作成、最終チェックと進む。「LPIC」の開発スタイルは、OSS(オープンソースソフトウェア)同様にオープンな仕組み。要望はWebサイトやイベントで広く募集するし、試験のβ版は世界の希望者に試してもらい、その意見を反映する。日本でもβテストに参加してもらったことがある。
――試験の開発プロセスのなかで、受験者が多い日本を重視しているか。
「LPIC」の最難関試験「レベル3」では日本から最も多くの情報を反映させた。また、今年9月に開始予定のセキュリティに特化した試験は、IPA(情報処理推進機構)と協力して開発する。これは初めての取り組みだ。
――セキュリティ専門試験ではどのような内容を検討しているのか。
日本の要望として20項目ほどがすでに出されている。採用されるかどうかは今の段階では言えないが、「OpenSSL」や「TOMOYO」などが検討項目に入っている。
――試験項目の今後の追加計画は。
「LPIC」は知識レベルに合わせて3段階の試験項目がある。今後は、最難関のレベル3の試験項目を拡充する。レベル3ではすでに2つの試験内容があり、先に話したセキュリティ専門試験が3番目になる。時期は未定だが4番目、5番目の試験も開発する考えだ。
「LPIC」とは
1999年に始まったLinux関連技術の試験制度で、正式名称は「Linux Professional Institute Certification」。特定ベンダーに依存しない中立的立場で開発した試験内容が特徴になっている。試験は、難易度に合わせてレベル1/2/3と3段階に分け、各レベルでそれぞれ2項目試験がある。日本の受験者は10万人を突破し、試験合格者はレベル1が2万6500人、2が6700人、3が340人。
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