ニュース
ブロードバンドタワー DCの付加価値化を推進 アプリサービスを拡充
2008/09/08 21:08
週刊BCN 2008年09月08日vol.1250掲載
大手ITベンダーやSIerによるDC新設が相次ぐなか、DCを活用したサービス競争が激しさを増している。東京と大阪に計4か所の自社DCを運営するBBタワーは、全国に約50万社の顧客ベースを持つオリックスグループや、ISVなどアプリケーションソフト開発ベンダーと連携し、DCをベースとした付加価値サービスを強化することで差別化を図る。
まずは、サイバーソリューションズのセキュアな電子メールシステムをBBタワーのDCを使い、SaaS/ASP方式で顧客に提供するアプリケーションサービスを今年8月からスタート。オンデマンド型のアプリケーションサービスの分野でサービスベンダーと連携したケースは今回が初めて。今後は、例えばグループウェアや経費精算、簡易な会計ソフトなどのサービスメニューの拡充を視野に入れる。
BBタワーは、これまでDC事業を中心としてきた経緯もあり、営業力の弱さがネックになっていた。付加価値サービスを拡充するに当たり、オリックスグループとの連携強化を進める。同時に主にファッションブランドのネット通販の分野で、三井物産とも提携している。ニュートラルな立場にある「独立系DC事業者の強みを生かす」(大和社長)ことで、有力商材を持つベンダーや営業力のある事業者とのアライアンスを推進。迅速なビジネス拡大を目指す。
また、ソフト・サービスだけでなく、ハードウェアプロダクトの販売も手がける。すでにクラスタ・ストレージベンダーのアイシロン・システムズの製品を主にビジネスパートナーを経由して販売している。これに加えて、今後は、自社のSaaS/ASPサービスを円滑に進める上で有用なデバイスとなるネットワークやセキュリティのアプライアンス機器の取り扱いも検討する。
中堅・中小企業や大手企業の部門向けのビジネス拡大には、ワンストップのサービスメニューを整備することが欠かせない。ソフト・ハードの両面での商材を拡充することで、売りやすい仕組みづくりに取り組む。昨年度(2008年6月期)連結売上高は、前年度比15.4%増の97億円だった。DC事業の付加価値サービスを強化し、販売網を整備することで2年後の2011年6月期の売上高を昨年度の倍増近い190億円まで拡大させる計画を立てる。
- 1