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大日本印刷、立体画像を浮き立たせて見せるホログラム「レリーフグラム」
2008/09/02 21:08
電子線(EB)描画方式を用い、平面上に微細な凹凸を形成することで、3次元CGのデータを立体像として浮き立たせる独自技術「スクラッチ3D」を、ホログラム向けに応用したもの。一般的なホログラムは、見る角度を変えたときの見え方の変化である「視点変化」を記録するのに対し、「レリーフグラム」は、対象物への照明の照射方向を変えたときの見え方の変化である「照明変化」を記録する。これにより、視覚から得られる情報量が視点変化よりも多く、3次元形状をより正確に表現できるため、目視での真贋判定が容易になる。
従来、社員証やパスポートに用いられていたホログラムは、透明フィルムにホログラムを加工して貼り付けていたが、この場合、アルミ薄膜層がないために反射が弱く、画像の視認性が低下するため、輝度と視認性の向上が求められていた。今回の「レリーフグラム」は、こうしたニーズに対応したもので、高度な偽造防止効果に加え、透明フィルムを使用しても高い輝度や視認性を実現する。
DNPでは、社員証をはじめとするID証、金券類やクレジットカードなどの偽造防止用途のほか、商品のブランド保護用途として販売し、今後3年間で3億円の売り上げを目指す。
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