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シマンテック 加賀山新社長が経営戦略発表 直接営業の強化をポイントに
2008/07/21 21:04
週刊BCN 2008年07月21日vol.1244掲載
米シマンテックの収益構造は、企業向け事業で約70%を稼ぐのに対し日本法人は約50%。日本はグローバルに比べてコンシューマ向け事業が強く、エンタープライズビジネスの伸長率の低さが慢性的な課題になっている。それを打開するために、加賀山社長が示した経営戦略は、企業向け事業強化を中心に練った格好だ。
掲げた骨子の具体策として、検証施設の充実や認定資格制度の浸透、パートナーが製品を購入しやすくするための注文プロセスの改善、単体売りから複数製品の組み合わせ提案の推進などを示したが、最も強調したのがユーザー企業への直接営業の強化だ。
加賀山社長は、「シマンテックは約200商品を持つが、売上高の9割をわずか10製品で稼いでいる状況。新製品など埋もれている商品をパートナーに販売してもらうためには、シマンテックが自らユーザー企業に出向き、案件獲得のモデルケースを作る必要がある。マーケットをつくるのもメーカーの責任」とその理由を語る。営業担当者だけでなく、導入とサポート人員も含めたチームをつくり、直接営業を推進する計画だ。人員増強も検討する。
一方、店頭シェアが落ちているコンシューマ事業については、「家電量販店や流通業者との関係再構築を進める。ただ、(シェア回復には)時間がかかるだろう」と説明。早期のシェア回復は厳しいという考えを示した。
加賀山社長は、日本IBMに25年間勤めた後、日本ピープルソフトとジェトロニクスの社長を経て08年4月1日から現職。日本法人社長ほか米本社バイスプレジデントを兼務する。1952年生まれの55歳。
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