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マイクロソフト メンター制度で企業が学生支援 IT技術コンテストにタッグで挑戦

2008/04/14 20:58

週刊BCN 2008年04月14日vol.1231掲載

 ITベンチャーが学生をサポートして世界で戦う──。マイクロソフト(樋口泰行社長)はIT人材育成支援策の一環で、「学生メンタープログラム」を開始した。マイクロソフトから表彰を受けたITベンチャーがメンター(指導者)として、学生のIT研究を支援。優秀作品は、今年7月にフランスで開催する学生の世界的なIT技術コンテスト「Imagine Cup 2008 世界大会」に出場し、各国の学生と競い合う。学生と企業がタッグを組んで、同大会に参加するのは他国では例がなく、初めての取り組みだ。

 メンターになった企業はチェプロとKnowlbo、ソフトアドバンス。3社ともにマイクロソフトが昨年9月に開催した技術力の高いベンダーや学術機関を表彰する「Microsoft Innovation Award」を受賞したITベンチャーだ。一方、学生は同志社大学生4人で構成する「チームNISLab」と東京大学大学院生と北陸先端科学技術大学院大学生が組む「チームEMET」、国際情報科学芸術アカデミーの学生4人で構成する「IAMAS AND Team」の3チーム。企業1社が各学生チームの研究をサポートする。

 各学生は研究成果を4月27日にマイクロソフトが開催する学生向けイベント「The Student Day」で披露し、ナンバーワンチームを決定。最優秀チームは、全世界の学生を対象としたIT技術コンテスト「Imagine Cup 2008 世界大会」に出場する。今年で6回目を迎える同大会。07年大会には世界100か国以上から約10万人の学生が参加した。今年のテーマは「環境」で、環境保護のためのIT技術力を競い合う。日本の学生は第3回大会の「ビジュアルゲーミング部門」高校生部門で優勝したことがある。同大会経験者には、ブラウザ開発のLunascapeの近藤秀和代表取締役兼CEOなどがいる。

 マイクロソフトの冨沢高明・デベロッパー&プラットフォーム統括本部アカデミック教育本部本部長は、「受託開発の比率が米国に比べて高い日本は、イノベーションが起きにくい。先進的なITベンチャーと学生をマッチングさせることで、優秀な人材の育成をサポートする」とプログラムの狙いを説明する。一方、メンター企業の1社であるソフトアドバンスの菅原亘社長は、「企業認知の向上などの狙いもあるが、単純に面白そうと思い今回のプログラムに参加した。学生の持っているポテンシャルをどうやって形にするか。二人三脚で取り組んでいきたい」と意欲を話している。
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