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リコー 第16次中計を発表 近藤社長「筋肉質な会社に」を強調

2008/03/31 20:55

週刊BCN 2008年03月31日vol.1229掲載

 リコー(近藤史朗社長)は2008年度を起点とする第16次中期経営計画(16次中計)を発表した。近藤社長は、リコーグループの長期ビジョンについて「事業領域では、情報化社会のなかでリコーバリューに基づいた革新的な商品・サービスを提供する」と表明。リコーバリューとは「地球にやさしい、人にやさしい、そして知識創造を簡単に行えるようにすることだ」と説明した。

 同社の中期経営計画は6年間を一区切りとしており、近藤社長にとっては初の計画策定となる。

 16次中計の基本的考え方は、「15次中計で狙いとした“新たな顧客価値の創造”と“効率化”の仕込みができつつあるので、これを踏まえて(1)15次中計の刈取り(2)効率化のさらなる推進(3)さらなる成長を目指す」とした。

 これに基づいた基本戦略は、(1)狙いの事業領域でトップになる(2)環境経営を強化、加速する(3)Ricoh Qualityを確立する(4)新しい成長領域を創出する(5)グローバルブランドを確立する──の5点に置き、2010年度に売上高2兆5000億円(連結ベース、以下同じ)、営業利益2500億円、営業利益率10.0%、ROE12.5%、配当性向30.0%を目指す。

 近藤社長は、「利益にこだわり、筋肉質の会社にしていく」ことをとくに強調した。

 トップを目指す事業領域としては、プロダクションプリンティング事業、サーマルメディア事業、携帯電源ICなど電子デバイス事業、デジタルカメラ事業の4分野をあげた。

 環境経営の強化では、省エネルギーなど環境にやさしい技術開発力とライフサイクルマネジメントを強化、リコー社内でまず実践、それをユーザーに提供していく。

 Ricoh Qualityの確立では、マーケティング機能の強化、研究開発マネジメントの刷新、研究/開発/生産/販売/サービスの連携強化などにより、「お客様に感動してもらえる商品を作る」とした。

 新しい成長領域の創出では、ユーザーニーズはハードウェアからソリューション・サービスへと確実に変化しているとして、さらに高度な提案力を付け、直販体制によりユーザーに訴求していく。

 こうした施策を通じて、「お客様の信頼に応え続け、グローバルブランドを確立する」意向だ。
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