ニュース
バックボーン・ソフトウェア 秒単位のデータ復旧可能に IDP戦略の初製品、iPod並みに簡単
2007/11/12 22:25
週刊BCN 2007年11月12日vol.1211掲載
「NetVault Backup8.0」は、サーバーを複数抱える複雑なシステムのバックアップとリストア(データ復元)を1つの端末から可能にしたソフトウェア。複数のOSに対応し、ネットワークのリソース最適化やシステムの成長に応じた拡張ができる。
同社が今回、発表した「NetVaultTrueCDP」は、LinuxやWindowsのファイルサーバー上にある重要性の高いデータに使用することで、どの時点からもデータを復旧でき、RPO(Recovery Point Objective=目標復旧時点)の要求を満たすのに役立つ。
通常は、24時間ごとの復旧地点しか提供できないバックアップ手法と異なり、同CDP機能が加わることで、秒単位で過去にさかのぼり、どの地点からもデータを復旧できる点に特徴がある。これはAPIT(Any Point in Time)リカバリ機能が備わったことで実現した。
これ以外にも、分、時間、日単位であらかじめ決めた時点でのデータ復旧ができるFPIT(Fixed Point in Time)リカバリ機能も提供される。
同8.0は米本社が提唱するIDP戦略に基づく初の製品。ジェームズ・ジョンソン社長兼CEOは「マーケットのニーズは、TCO(総所有コスト)削減にある。プラス、ファンクションのコンビネーションが求められている。2011年までの製品ロードマップはできた。次々に有益な機能を追加する」と、SaaS(Software as a Service)の普及などを見据えた戦略を推進するという。
ユーザー企業は、既存のバックアップソフトを軸にアーカイブやCDPを1つのエンジンで統合管理し、操作を一元的にすることができる。
技術担当のポール・カミングス・プロダクトマネージャーは「今回の新機能に加え、パートナーのフィールドにある要求を基に、新技術を提供し続ける」とコメントし、他社製品と異なる使い勝手を追求する方針だ。
同社は世界的に年率15─20%の成長率で推移している。「日本市場は、それ以上に成長が著しい。CDPやeメールアーカイブなどを訴えることで、これまで以上に伸びるだろう」(ジョンソン社長兼CEO)とみる。新製品は、年内に評価版のダウンロードを開始する予定だ。
- 1