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韓国の携帯電話ベンダー 「VK」が倒産 モトローラへの売却説も浮上
2006/07/24 17:57
週刊BCN 2006年07月24日vol.1147掲載
VKは当初、順調に成長しているかのように見られていた。中国の携帯電話ベンダー「チァブリッジ(Chabridge)」を02年に買収し、韓国のベンダーでは初めて中国にヨーロッパ方式(GSM)携帯電話を自社ブランドで販売した。翌年にはCDMA方式の端末を発売し、国内市場にも進出した。
自社ブランドで中国市場を攻略し、低価格の携帯に特化する戦略が功を奏して04年には売上高3800億ウォン、営業利益230億ウォン、輸出3億ドルという驚異の実績を記録したが、売上高4000億ウォンを目前にした昨年から傾き始めた。
中国市場では熾烈な価格競争によって採算性が悪化し、利益が全く残らなくなった。昨年は莫大な開発費用を投入して厚さ8.8mmの超薄型携帯を発売したほか、100億ウォンあまりを投資してフランス「ウェイブコム」社のGSMチップ開発部門を買収し、何とか持ちこたえようとがんばったが、営業損失58億ウォン、純損失649億ウォンの赤字だけが残った。
業界ではVKがモトローラに売却されるという説も噂されている。モトローラは3月からVKを買収するための調査を実施するなど関心を示していたが、単純なODM供給業者として活用する可能性もあるといわれている。
趙章恩(チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)
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