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日本高信頼システム セキュアOSのクライアント版 外部攻撃防御から情報漏えい対策までカバー
2006/02/27 12:54
週刊BCN 2006年02月27日vol.1127掲載
セーフプロテクターは、未知ウイルスやスパイウェアからの攻撃防御、セキュリティポリシーで許可されていないアプリケーションの利用制御、FDDおよびUSBメモリへのデータの書き込み禁止、ログの収集・管理、データの暗号化が施せる。
外部の不正プログラムからパソコンを守れるだけでなく、パソコンの情報漏えい防止まで施せる。ウイルスやスパイウェアの侵入を防ぐことはできないが、パソコン内で動作させない仕組みを持つため、外部から侵入する不正プログラムの攻撃を防御することができる。
セキュアOSとは、セキュリティを強化したOSのことで、インストールされているOSに組み込む形で利用する。アプリケーションレベルではなくカーネルレベルで利用者の操作を制限する機能を持つ。そのため、管理者権限を持つシステム管理者でも、不正な操作をすることができないなどのメリットを持つ。
セキュアOSはこれまで、サーバー向けモデルとしては、「PitBull(ピットブル)」など複数の製品があった。JTSはこのセキュアOSの販売とSIを事業の柱にしてきた。だが、パソコンでもセキュアOSの需要があり、セキュアOSの機能をパソコンに横展開できると判断。セキュアOSが本来持つアクセス制御機能に、ログ収集や暗号化、外部メディアへの持ち出し禁止機能を加え、セーフプロテクターを開発した。
セーフプロテクターは同社にとって初めての自社開発製品で、「クライアント向けセキュアOS製品を開発したのは、当社が業界初」(清瀬紀次・取締役副社長兼システム営業本部長)という。
導入方法は、システム管理者用のパソコンに利用を許すアプリケーションをインストールし、また、制御するアプリケーションの種類や暗号化する領域などの設定を行い、インストーラと呼ばれる専用ファイルを作る。そのインストーラを各パソコンに配布し、インストールすれば、セキュリティポリシーが設定された状態でセキュアOSを導入できる。ポリシー設定には専用の無償策定支援ツールを用意しており、導入を容易にした。
対応OSは、ウィンドウズ2000 Professional(ServisePack4)とウィンドウズXP Professional(Service Pack2)。価格は、1クライアント1年間で1万円(25ライセンスの場合)。利用期間が無期限のモデルで1クライアント2万円(同)。導入支援サービスとして、動作環境構築のためのポリシー策定支援サービスを5万円で用意している。JTSでは、発売後1年間でサービスは含まず1億円の売り上げを狙う計画だ。
販売は、直販だけでなく販売代理店を通じた間接販売も始める。セーフプロテクター発売に併せ、販売代理店制度を設けていく。
バージョンアップについては、今春に各パソコンのログを一括収集・管理するシステム管理者向け機能を加えるほか、ウイルスやスパイウェアの駆除まで行える機能も搭載する予定。
セキュアOSはこれまで、サーバー向け製品のみであり、また特殊な製品として広く普及したとは言い難い状況だったが、今回JTSがパソコン向けセキュアOSを発売することで、セキュアOSの知名度が高まりそうだ。「外部アタックと情報漏えい対策を1つの製品で行える」(清瀬副社長)だけに、情報セキュリティソフト市場にも影響がありそうだ。
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