ニュース
松下電器産業 坪単価120万円!オール松下製の実験住宅 環境とユニバーサルデザインにこだわり
2005/12/12 12:47
週刊BCN 2005年12月12日vol.1117掲載
RFIDタグを使った防犯システム、燃料電池を制御するエネルギー管理システムに、家電製品は視聴覚が弱った高齢者にも操作しやすさを追求。環境問題や高齢化を意識したさまざまな設備が装備された。
「デバイス事業以外、松下の商品はすべて住宅に関係していると言って過言ではない。イーユーハウスも松下製品だけでつくり上げた」と、営業部門を総括する戸田一雄副社長は胸を張る。04年4月に松下電工を完全子会社化したことで「家まるごと1軒」が実現したわけで、松下グループならではのプロジェクトである。
イーユーハウスの延べ床面積は80坪で、住宅本体部分の坪単価はプレハブ住宅としては平均的な75万円で、投資額は6000万円。残り3600万円が燃料電池やプラズマテレビ、ホームシアター用の組み込み家具などとなる。
「ECOとUDは、世界的にみても日本が大きく進んでいる分野。海外戦略を展開していくうえで大きな武器になる」。一見すると商品競争力に結びつかないように見えるECOとUDの技術も、実際に住宅の中で利用すれば、その効果が実感しやすい。「ECOとUDは思った以上に研究開発投資が必要となる技術」という言葉に、企業格差が広がりつつある電機業界で勝ち残る自信が垣間見える。
- 1