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神戸デジタル・ラボ(KDL)とサイネックス 地域検索エンジンの開発推進 中小企業向けの多彩なASPを展開
2005/10/17 12:40
週刊BCN 2005年10月17日vol.1109掲載
サイネックスは、全国で50音別電話帳「テレパル50」を1000万部発行する情報サービス企業。これまでに蓄積してきた全国の中小企業や事業者のデータを活用し、新たなITサービスへの展開を進めている。
中小企業などの場合、自社のホームページを開設していない場合も多く、電話番号は有効なIDともなっている。この電話番号に、業種や地図情報などをプラスした「地域検索エンジン」を開発し、地域マーケットへの浸透度の深さと全国規模の検索サービスを提供できるようにするのが第1弾となる。
プラットフォームの開発はKDLが受注し、すでに着手している。単なる受発注の関係ではなく、共同でシナジーを得ることを目的に、9月28日付でKDLは200株の第3者割当増資を実施、その全株式をサイネックスが取得した。これにより、サイネックスはKDLの発行済み株式の9.13%を保有する形となっている。
テレパル50をベースとした、地域検索エンジンへの掲載は無料サービスとなる。通常の地域ポータルのようにホームページを開設している企業のみがリンクされるのではなく、電話番号を有する企業なら業種や地図情報まで得られるため、中小企業にとっては新たなビジネスチャンスの獲得が期待できる。
一方、第2弾となるASPは、この検索エンジンのプラットフォームを活用し、多様な中小企業や事業者が必要とするサービスを有料で提供し、事業のIT化を促進させることが狙い。
それぞれの企業が単独で業務のIT化を図る場合、まとまった投資が必要になる場合もあるが、ASPにより必要なサービスのみを選ぶことで、負担の軽減が可能。会計や物流などのように一般的なサービスはもちろん、全国規模では多様な業種をカバーするため、医療などの比較的専門的な分野まで、ユーザーの必要に応じたサービスを低コストで提供する計画でいる。
両社では、中小企業のビジネスチャンス拡大と業務のIT化支援という新たなソリューションを発信していく考えだ。
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