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韓国のインターネット事情 ブログが社会現象に ドットコム企業の主な収益源にも
2005/01/17 21:28
週刊BCN 2005年01月17日vol.1072掲載
ブログはもう単純なインターネットサービスの次元を乗り越え、力強く社会・文化現象として根づいている。ブログに載せたポスト1つが社会的な問題になったり、巷の話題になったりしている。学生たちの間ではブログを持っていないと仲間外れにされることもあるそうだ。
盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の長男の夫人と李健煕(イ・ゴンヒ)三星電子会長の末娘はブログに日常的な家族話を公開したところ、ネチズン(インターネット上の市民)からのアクセスが殺到、あわててブログを閉鎖する騒ぎも起きた。第1野党であるハンナラ党の朴謹恵(パク・グンヒェ)代表はブログを政治活動に活用している。朴代表はブログの100万人目の訪問者と公開デートを楽しんだりした。
韓国の代表的なブログサービス、サイワールドの「MINIHOMPY」は単独サービスでは異例ともいえる会員数1200万人を突破した。全人口4500万人の25%以上がサイワールドの「MINIHOMPY」にはまっているといわれる。
個人メディアであるブログが浮上してから、コミュニティサービスは退潮する現象を見せている。ポータルサイトはもちろん、マスコミサイトや製造業サイトなどインターネットサービスを提供するほとんどのサイトが主なメニューとしてブログを前面に出している。
ブログの進歩も驚くべきスピードである。昨年初めまではテキストとデジタル写真で構成されたブログが最も一般的だったが、最近は動画や音楽などを提供するマルチメディアサービスに進歩している。ブログで物を売ることができるブログショップが登場し、携帯電話機で撮った写真をすぐ掲載できるモバイルブログサービスも登場した。
ブログが急速に成長している背景には「ブログがお金になる」という企業側の判断も作用している。サイワールドのMINIHOMPYサービスは、ブログを飾るためのデジタルアイテムを有料販売し、月間30億ウォン(約3億円)を超える売り上げを誇る。ポータルサイトのブログも文字の書体やBGMなどを有料販売し、かなりの利益をあげているといわれる。
鄭載学(ジョン・ジェハク=BCNソウル特約記者)
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