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携帯電話利用した大学入試不正行為 取り締り方法に賛否両論
2004/12/20 21:17
週刊BCN 2004年12月20日vol.1069掲載
面接試験だけを残している全国の大学では、不正行為防止のため先を争い電波遮断装置を設置すると発表し、すぐその発言を撤回するハプニングもあった。現行法律上、電波探知器設置そのものが不法という事実を知らなかったためである。
電波遮断装置は携帯電話が急速に普及した2000年頃、一度話題になったことがある。教会や病院など公共施設への導入が議論されたが、「誰であっても電気通信設備の機能に障害を与え、通信の疎通を妨害する行為をしてはいけない」という韓国の電波通信法と電波法を根拠に、電波遮断装置の設置はもちろん、販売まで禁止されてきた。
だが今回は、情報通信部までもが関連法を改定してもいいと、電波遮断装置の設置を全面的に支持している。しかしこの装置を設置する場合、強度調節が難しく近隣地域まで通信が不通となる事態を招きかねない。このような副作用を考えると適用が難しく、関連法改訂もそう簡単にはいかないだろうと専門家らは見ている。
その代案として登場したのが電波探知器である。携帯電話の通話が始まる瞬間の電波を捜し出す装置で、現在この方法が最も有力である。その他には試験会場周辺の電源を試験時間中遮断するか、または試験時間中ショートメッセージ送信を遅延させる方法も議論されているが、すべて副作用のため採択され難い。
一方、不正行為事件の捜査を全国に拡散させた決定的な証拠である移動通信キャリアのショートメッセージ保存についても論争が巻き起こっている。警察は移動通信事業者が保存していたショートメッセージの中から、数字の1から5までが繰り返し登場するメッセージを送った人々を摘発し、事情聴取している。これまで、ユーザーは自分が送ったメッセージが全て保存されているとは誰も知らなかった。
今回の事件で、移動通信事業者によって1週間から1か月まで、同意なくメッセージの一部を保存していたことが明るみに出た。捜査のためには有効でも、個人の通信の秘密を侵害しているとの指摘により、来年1月1日から各移動通信キャリアはショートメッセージを保存しないことに決めた。
鄭載学(ジョン・ジェハク=BCNソウル特約記者)
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