ニュース
NIコンサルティング サービス体制を拡充し、コンサル業務を強化 来年度には売上比率を2倍に
2004/10/25 21:11
週刊BCN 2004年10月25日vol.1061掲載

同社が販売するSFAソフト「顧客創造日報シリーズ」は、日報をベースした営業担当者の業務管理・情報共有を行うことで、営業業務の効率化を図るためのツール。NIコンサルティングは、創業以来一貫して500人以下の中堅・中小企業に顧客を絞った営業展開およびソフト開発を行ってきた。ソフトの価格は10クライアントで30万円と、競合するSFAおよびCRM(顧客情報管理)ソフトに比べ、低価格に設定している。これまで約80社のパートナーを通じた間接販売と直販で約960社に納入した実績を持つ。また、「顧客創造日報」導入後に顧客の売上高が下がった場合には、下がった分に応じてライセンス料を返金するプログラムを用意しているが、「これまで一度も返金したことはない」(長尾代表取締役)という。
中堅・中小企業では、ITスキルレベルの低いユーザーが大半とみており、そのために営業拠点を全国7か所に設置、「全国を網羅するサポート体制が強み」(長尾代表取締役)となっている。同社はもともと、中堅・中小企業向けの経営コンサルティング事業でスタートしたが、98年にソフト開発・販売にも乗り出した。ソフト販売事業の売上高に占める比率が年々上昇しており、現在では売上高の約80%がソフト販売が占め、コンサルティングは10%程度、その他が10%となっている。
現状に対して長尾代表取締役は、「ツールの導入だけでなく、導入前の経営コンサルティングや導入後の改善提案などのコンサルティングサービスをユーザーは求めている」として、コンサルティングサービス強化の必要性を強調。コンサルタントの人員を来年度には2倍の20人にするなど、サービス体制を拡充し、来年度、売上高に占めるコンサルティングビジネスの割合を、今年度見通しの2倍の20%に拡大させる考えだ。
利益率の高いコンサルティングサービスで営業利益率を高めるとともに、競合のSFA/CRMベンダーが中堅・中小企業に焦点を絞った営業展開を積極化させている市場環境の中で、コンサルティングサービスの強化により、他社との差別化を図る。NIコンサルティングの今年度の売上高は約6億円になる見通し。来年度には、ソフト販売を伸ばすとともに、コンサルティングサービスもより高い伸び率を見込み、約10億円の売上高を目指す。
- 1