ニュース
ボーランド 開発ツールのセット販売強化 メーカー系子会社向けに
2004/10/18 21:11
週刊BCN 2004年10月18日vol.1060掲載
ボーランド(小手川清社長)は、ソフトウェアの開発プロセスで利用する最新版ツールの製品群が出揃ったとして、来年度(2005年12月期)初頭からツールを組み合わせたソリューション販売を本格化する。今年度(04年12月期)は、大手ITメーカーと共同でツールを組み合わせたソフト開発キットの開発やツールのOEM(相手先ブランドによる生産)供給をしてきた。今後は、このノウハウを生かし、大手ITメーカーとそのグループ会社に対して同様の協業を拡大する。また、需要が高まる組み込みソフト開発会社向けにも開発ソリューションの提供を強化する。
同社は10月までに、富士通やNEC、日立製作所に対し各社が持つ独自の開発手法に応じて共同で開発した開発ソリューションやツールの個別提供を行ってきた。大手ITメーカーのグループ会社では、日立ソフトウェアエンジニアリングと共同で、ウェブ開発基盤とボーランドの設計、開発の各ツールを組み合わせた開発ソリューションを作り、6月からシステムインテグレータなどに販売を開始している。
大手ITメーカーのグループ会社などでは、オフショア開発など各種ベンダーと共同でソフト開発プロジェクトを進めるケースが増えている。このため、「これまでに出した他社にない要件定義や変更管理の新製品は、チームで進めるソフト開発プロジェクトで需要が高い」(藤井等・マーケティング部部長=写真)と、子会社への販売を強化する方針だ。
9月には、組み込みソフト開発会社のキャッツと、要求管理や構成管理、設計の各ツールに関する再販契約を締結した。キャッツは、この3製品を組み合わせたソリューションを組み込みソフト開発会社に販売する。ボーランドは来年度、キャッツを通じた組み込みソフト開発会社への拡販に加え、他の組み込みソフト開発会社へツールの提供も進める。
- 1