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セールスフォース・ドットコム ウェブサービスベンダーと協業 アプリと組み合わせて提供
2004/09/13 21:09
週刊BCN 2004年09月13日vol.1055掲載
ウェブサービス技術によるオンデマンド型CRM(顧客情報管理)を開発・販売する米セールスフォース・ドットコムの日本法人、セールスフォース・ドットコム(宇陀栄次社長)は、日本の通信事業者、ASP(アプリケーションサービスプロバイダ)、ISP(インターネットサービスプロバイダ)などウェブサービスを提供するベンダーとのアライアンスを強化する。同社のCRMは、ウェブサービスで提供する製品のため、「当社CRMとウェブサービスベースのアプリケーションなどを組み合わせた新サービスを増やす」(宇陀社長=写真)と、CRMの利用形態を充実させる。また、同社のCRMツールを扱う専門技術者を養成するため、近く認定制度も開始する。
セールスフォース・ドットコムは、7月下旬に企業の業種・業態に応じてユーザーインターフェイス(UI)やツールなどをカスタマイズでき、分析機能を強化した新製品「セールスフォース・ドットコム・サマー'04」をリリースした。これにより、ユーザー側で同社のCRMをカスタマイズするニーズが高まると予測。ウェブベースのアプリケーションを開発するベンダーやインターネット上でサービスを提供するASP、ISPに加え、IPベースのシステム構築をするCTI(コンピュータテレフォニーインテグレーション)ベンダーなどと技術面で協力関係を構築する。
例えば、モバイルパソコンやPDA(携帯情報端末)、携帯電話とセールスフォースドットコム'04を連動させたSFA(営業支援システム)として、営業担当者にリアルタイムの在庫情報を提供したり、ASP型のERP(統合基幹業務システム)や電子データ管理などと連携したシステム、UIをビジュアルに表現するサービスなどのソリューションを数多く提供していく計画だ。宇陀社長は、「セールスフォース・ドットコムと連動したソリューションは、ウェブサービス型のCRMという特徴から様々な利用形態に対応できる」という。アライアンスパートナーと共同で技術開発し、他社のアプリケーションやサービスをバンドルしたソリューションを今年度(2005年1月期)中に具体化する見通し。
一方、同社製品のツールを使いこなす専門技術者を養成するため、独自の「サーティファイ・プロフェッショナル認定制度」(仮称)をIT教育ベンダーなどと共同で立ち上げる計画だ。同社は、こうした戦略を本格化させ来年度(06年1月期)は、今年度の倍以上の企業にセールスフォース・ドットコムの納入を目指す。年度別の販売数は公表していないが、これまで国内で約550社が導入している。
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