ニュース

パソナテック 定期訪問型コンサルサービス 中小企業向けに特化

2004/08/30 21:06

週刊BCN 2004年08月30日vol.1053掲載

 IT関連技術者の人材派遣サービスを手がけるパソナテック(森本宏一社長)は、従業員100人以下の中小企業に特化したコンサルティングサービス「ITラウンダー」を開始した。大手・中堅企業を中心に、IT関連技術者の人材派遣サービスを主軸事業においているパソナテックが、中小企業に特化したコンサルティングサービスを開始するのは今回が初めて。サービス開始後1年間で、顧客数300社、2500-3000万円の売り上げを目指す。

 「ITラウンダー」では、パソナテックの担当者が週1回定期的に顧客先を訪問し、情報システムの課題や問題点を抽出、具体的な対策を提案する。ホームページ構築やグループウェア導入などのシステム構築および運用・管理サービスが必要な場合は、オプションで提供する体制も整えた。

 価格は、顧客が所有するパソコンの台数単位に設定した。10台の場合で月額6万3000円(税込み6万6150円)、50台の場合で月額14万3000円(同15万150円)。オプションサービスとして、ホームページ構築・運用サービスが5万円(同5万2500円)からとなっている。

 今回のサービス開始にあたり、マイクロソフトおよびトレンドマイクロと提携。ウィンドウズの脆弱性情報やウイルス情報の供給を受けるための技術提携のほか、両社が培った販売網を活用するなど、営業面でもアライアンスを組んだ。両社の販売チャネルを活用した間接販売のほか、直接営業および親会社のパソナを通じて販売していく。

 同事業の指揮を執る大西善雄・ITラウンダー事業部事業部長は、「中小企業はシステム管理者を自社で雇うのはもちろん、派遣社員で雇うことにもコスト面から断念しており、素人の総務担当者が兼務している状況」と、中小企業のIT動向を説明。「週1回の定期訪問型にしたことで価格を下げ、コンサルティングサービスを中小企業にも受け入れやすいようにした」と説明している。

 中堅から大企業向けをメインターゲットにしてきたパソナテックが、同サービスを開始することで、本格的に中小企業のユーザー開拓に乗り出す意向だ。
  • 1