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ソフトパワー ERPをオープンソースで提供 年内をめどに日本法人を設立へ
2004/07/19 21:03
週刊BCN 2004年07月19日vol.1048掲載

投入するERP新製品は、ソースコードを開示するオープンソース方式で販売する。販売パートナーは、顧客企業の要望に応じて必要な機能を追加するなどのカスタマイズが可能となる。ソフトパワーのERP製品は、すでに韓国では約1000社の納入実績があり、日本においては今回の新製品の投入後3年以内で1000社への納入を目指す。主力のERP製品はオープンソース方式でパートナーに提供するため、改変やコピーが容易となる。オープンソース化していない旧製品に比べてノウハウの専有が困難で、単価も低く設定するため従来に比べて収益性が低くなる恐れがある。このため、アプリケーションを動作させる専用のミドルウェア「ビジネス・オペレーティング・システム(BOS)」をセットで販売することで収益力の強化を図る。BOSはオープンソースではなく、年間利用料方式で顧客企業から料金を徴収する。BOSだけの購入もできる。
BOSは業務アプリケーションで必要な機能を標準で装備したミドルウェアで、これを使うことでアプリケーションの開発速度が飛躍的に高まる利点がある。BOSの年間利用料は大企業対応のエンタープライズ版で1クライアント3万7800円。「BOSの普及が安定収益の柱となる」(ベー・ミンジュー・常務取締役チャネル事業本部長=写真)と、ミドルウェアを収益拡大の原動力に位置づける。BOS対応のアプリケーションを開発するのに欠かせない開発ツールの「プロセスキュー」の販売にも力を入れる。BOSを普及させるには、日本の顧客企業の需要に合致した業務アプリケーションの開発が欠かせない。このため、主力ERP製品をオープンソース化し、顧客の業務内容に熟知したパートナーにカスタマイズを手がけてもらうことで日本の顧客企業が使いやすいアプリケーションの数を増やす。今後は、こうしたパートナーを日本国内で5-10社程度に増やす。すでにアーク情報システム(藤井悦郎社長)がパートナー契約を結んでおり、プロセスキューを使ったBOS対応アプリケーションの開発に着手している。パートナーは業務アプリケーションの販売およびシステム構築、BOSの年間利用料の一部を収益源として得られる。
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