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OSK 受託ソフト依存から脱却

2004/06/28 20:49

週刊BCN 2004年06月28日vol.1045掲載

 大塚商会のソフト開発子会社、OSK(原田要市社長)は、大塚商会からの受託ソフト開発に依存している現行の事業体制を抜本的に見直す。収益構造を健全化するために、OSKの自社ブランドの情報系システム「eバリューシリーズ」を年間1000社に納入を目指す。

 受託ソフト開発の場合、受注価格の低下による採算性の悪化が懸念される。これを防ぐために、付加価値をつけやすい自社ブランド商品の展開を拡大することで収益の安定化を図る。

 自社ブランド商品の開発・受注に向けてユーザーニーズを把握するために、大塚商会の販売促進部門のメンバーにOSKの社員が加わり、顧客の需要動向や競合他社の動向把握など、リサーチ、マーケティングを活発化する。

 こうした活動で得たマーケット情報を、製品開発へ迅速に反映する。さらに販売面では、大塚商会による中堅・中小向けの営業部隊との連携強化や同行営業、大塚商会と取り引きがあるサーバーベンダーなど大塚商会のパートナー企業との協業も積極的に進め、eバリューシリーズの販売ルート拡大も図る。

 eバリューなどの情報系システムは、基幹系システムに比べて製品の移り変わりが速く、「市場動向に乗り遅れるとダメージが大きい」(笹原直樹・販売促進部販促課シニアマネージャー)という。このため、ソフト開発だけに専念するのではなく、市場動向に即応できる能力を高めて自社ブランド商品の拡販を図り、受託ソフト開発依存の事業体制を改めていく。
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