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NECインターチャネル 9月1日付で組織改革実施 プロダクト別事業部に再編

2004/06/21 20:49

週刊BCN 2004年06月21日vol.1044掲載

 NECインターチャネル(羽室文博社長)は、9月1日付で組織を見直し、パソコンソフトやゲーム、音楽などプロダクト別事業部体制に移行する。プロダクト別の事業部とすることで事業の効率化やコスト削減を図る。現在は業務ごとに組織を分けているが、情報の共有化が難しく、無駄なコストが発生している状況だという。9月の組織再編では、その解消を狙う。今年4月12日付で就任した羽室社長は、組織再編効果や親会社のインデックスとの連携を強めることで、営業利益率を2年以内に10%まで引き上げる目標を掲げる。

 NECインターチャネルは、NECが70%出資していたが、今年3月29日付で携帯電話用コンテンツ開発などのインデックス(小川善美社長)がNECの保有する株式の譲渡を受けた。次いで4月12日付でインデックス子会社、インデックス・マガジンズの代表取締役を務めていた羽室氏が社長に就任。7月1日には社名も「インターチャネル」に変更する予定となっている。

 今後、既存のソフト販売事業では、主要販売チャネルの店頭販売を維持していくとともに、ダウンロード販売サイトなどでのオンライン販売を強化する考え。さらに、インデックスとの協業体制を強めることで、携帯電話向けのコンテンツ、アプリケーションの企画・開発を強化していく。

 新たにインターチャネルとして再出発するために実施するのが組織改革。9月1日付でプロダクト別に組織を変える。ゲームやパソコンソフト、教育、音楽CDのプロデュース・販売、携帯電話コンテンツ制作など6つの事業部に組織を変更し、事業の効率化を図る。

 現在も引き継がれているNECインターチャネルの組織は、営業やマーケティング、プロダクト企画など、業務ごとに組織が分かれている。しかし、「同じプロダクトジャンルに携わっているスタッフにも関わらず、情報共有がされていなかったり、無駄なコストが発生していたりと、シームレスかつスムーズな運営ができているとは言えない」(羽室社長)という。

 羽室社長は今年度(2005年3月期)、「新体制でのオペレーションやコスト削減施策を中心に手がけていく」としており、売上高のアップよりも営業利益率の改善を当面の目標にしている。今年度の売上高は「昨年度の約70億円を若干下回る」見通しを立てていが、営業利益率に関しては、「2年以内に10%まで引き上げる」と、過去最高の4%に対し、強気の目標を立てている。
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