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ウイングアークテクノロジーズ 翼システムの帳票部門が分離独立 初年度売上目標は52億円
2004/04/19 20:44
週刊BCN 2004年04月19日vol.1036掲載

同社は、翼システムの一部門として約10年前に事業を開始。現在では、マイクロソフト、日本オラクル、SAPジャパンなど大手ソフトウェアベンダー、日立製作所、日本アイ・ビー・エム(日本IBM)、サン・マイクロシステムズなど大手ハードベンダーなどと連動した帳票ツール、ミドルウェアを提供している。翼システム本体は、自動車整備業の中小企業ユーザーに直販で製品を提供するビジネスモデル。帳票事業では大規模企業ユーザーをターゲットに、システムインテグレータを通して製品を提供するビジネスを展開している。「同じ情報システムを手掛けながら、ターゲットやビジネスモデルが異なることから、事業を分離することを決めた」(内野社長)というのが分社化の理由という。
新たに誕生したウイングアークテクノロジーズは、資本金11億円で、投資会社アドバンテッジパートナーズが69%、翼システムが31%出資。従業員は80人。昨年度(2004年3月期)の計算上の売上高は48億円となっている。投資会社が出資していることから、「5年をめどに株式の上場を視野に入れ事業展開を行う」という。帳票への需要は、「これまでメインフレームだったシステムのマイグレーションが進み、オープン化を行う際に帳票システムも新しくするニーズがある。当社としてはビジネスチャンスがあると判断している」という。
また、独立したことで、これまでのソフトのライセンス販売に加え、エンドユーザー向けのコンサルティングなどサービス事業も開始する。「販売は、システムインテグレータを経由するこれまでの方針に変更はないが、大規模基幹システムで当社の製品を利用するユーザーが増加したことで従来よりも1ケタ多い枚数の帳票出力が必要になるなど、ソリューションの複雑化が進んでいる。当社自身がユーザーをサポートし、コンサルティングを行う必要性が出てきた」という。このため、新たに30人程度のコンサルティング要員を確保し、サービス事業を立ち上げていく。
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