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ユアソフト 独自のERPテンプレートを中堅・中小企業に外販 SAP/R3の導入実績を生かす
2004/03/22 20:24
週刊BCN 2004年03月22日vol.1032掲載
同社は、三井金属グループの連結製造子会社の生産管理、部品組立管理、販売管理などを中心に、SAP/R3を国内外で約60社に導入してきた。
00年には、SAP/R3を中堅・中小企業にも導入できるよう、システムを短期間で構築できる同社独自のERPテンプレート「リアルモデル」を開発して外販を開始。森永製菓の子会社など、累計で15社以上に導入している。
リアルモデルはまず、パラメータ設定された財務会計業務などのテンプレートが提供され、これに得意先や仕入先など各種マスターの登録、残高移行データや会社組織定義などを1-2か月でアドオンする。その後、不足機能の追加や検証を終えて実稼働するまで、通常1年程度の全工程が約半年に短縮される。
エーワンに登録されたリアルモデルは、ハイテク・電子や産業用機械・構成部品、自動車など8業種2業務。だが、「これ以外の業種・業態のソリューションもあり、公共と金融を除けば、全方位でリアルモデルを導入できるノウハウがある」(長田欣亮・ソリューション営業部長)と、業種・業態を問わず中堅・中小企業への導入拡大を狙う。
同社は03年度、年商100億円以上の企業約10社からリアルモデルを受注し、約5億5000万円の売上高を計上した。直販部門とパートナーが半々で販売しているが、「04年度からは、独自に営業ができ、システム構築もできるシステムインテグレータとの協調を積極的に行う。SAPジャパンの販売チャネルからの受注も増やす。リアルモデルを使えば、1つのプロジェクトにSE(システムエンジニア)が長期間従事する必要がない」(長田部長)と、リアルモデルの優位性をテコに、チャネル開拓を本格化させる方針だ。
現在、リアルモデルの販売パートナーは、SAPジャパンのほか、日本ユニシスやNECシステムテクノロジー、さくら情報システムなど9社。将来的に100%パートナー経由の販売を目指す同社は、「NECや富士通など、オフコンを扱うハードメーカーとの協調も進めたい」(長田部長)という。リアルモデルの対応分野についても、トヨタ式の生産管理「かんばん方式」や建設業向けのジョイントベンチャー(JV)会計などの機能を強化して、幅広い業種・業態から新規顧客を獲得する考えだ。
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